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｢そんな訳で、仲直り？しました｣
申し訳なさ半分、照れくささ半分
へへっと笑うと先輩は村上さんばりに頭をどついた。
先｢へへってなんやねん！ほんまこっちの身ぃにもなれよお前！！｣
遥｢まあまあ、ええやん。ハッピーエンドってことやろ。
Aちゃん、おめでと〜。良かったな〜！｣
｢ありがとう、ごめんね、心配かけて｣
遥｢ええんよ。可愛い妹なんやから、これからもいっぱい心配かけさしてな｣
週末の仕事終わり。
いつかのように３人で集まって、なんの気も使うことなくおいしいお酒を飲める日がまた来るなんて
思ってなかったなぁ
まだ言いたいことがあるような先輩を、遥さんは軽く流している。
二人と、こうしてまた関係を続けていけるなんて…
遥｢は〜、でも章大のおかげやな〜。｣
先｢なにがや｣
遥｢どん底にいたAちゃんを、あいつは救い出したわけやろ？ヒーローやんな〜｣
先｢………｣
遥｢…あんたも、肩の荷ぃ降ろしたらどうや｣
｢？なんの話？｣
遥｢ん〜、親の気持ちの話？｣
｢なにそれ笑｣
なんとなく、わかってた。本当は。
でも今更それを口にするのも何か違う気がして。
わたしはあくまでおとぼけを貫いていた。
ほんなら明日彼氏とデートやから今日は帰るわ！また飲もね！
自分の分のお代をボンッとテーブルに置いて、
きっと彼氏にプレゼントされたであろうブランド物のバッグを肩にかけて、遥さんは帰って行った。
こじんまりした個室に残されたわたしと先輩。
周りのガヤガヤとした声だけがわたしの耳を震えさせていて、
行き場のなくなった手と視線は、目の前のもう無くなりそうなグラスに向いた。
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作者名：史帆 | 作成日時：2019年6月6日 22時
