ファン家のマンネは紅一点 ５

GOING SEVENTEEN EP.15 ページ19

A視点





ウォヌヒョン以外の全員がプールで遊んでいる中、集合のカットを撮った後はそのまま部屋に戻った。

プールではしゃぐ男たちを眺めていても手持ち無沙汰でしかなかったからだ。



もちろん一人だけ抜けるというのはなかなか厳しいけど、運の良いことにウォヌヒョンもさっさと部屋に戻りたがっていたので、二人で輪の中から抜け出す事にした。

さっきお互いの部屋まで一緒に歩いてきたから、今頃引きこもっているはずだ。





今日も今日とて一人部屋のベッドに飛び乗る。


皆を見ていて楽しそうだなと思う反面、水着を来たくなかったり、日焼けの心配をするのがあまりにも面倒でプールに入りたいとは思わない。


入りたいけど、入りたくないのだ。





それでも、今日は本当にやる事がない。

今暇そうなのはウォヌヒョンしかいないけど、ヒョンは疲れているみたいだったし無理に構うのも気が引けた。


異国のテレビは何を言っているかいまいちわからないし、作業を進めてもいいけどウジヒョンがいないとやる気が出ない。


サイドテーブルの上に読みかけの本に手を伸ばしてみるけど、なんだかこの部屋にいると息苦しくて元の場所に戻してしまった。




仰向けになって目を閉じながら考える。


そういえば部屋に戻って来る時、ウォヌヒョンが「小さいけど、もう一つプールがあるんだって」なんて事を言っていたような……





体温が移り始めたベッドから上半身を起こす。


そうだ、プールへ行こう。

もう一つの、みんながいない方のプールへ。





部屋着にしていたＴシャツを脱ぎ捨てて「丈が短い」とクプスヒョンに嘆かれた黒いワンピースに着替えた。

可愛い洋服にサンダルは似合わなくて変だけど、まあこの際なんでもいいや。


プールサイドでヒールなんて履いてれば確実に転んでしまう。





ああ、そうだ。一応マネヒョンに連絡しておこう。


うーん……「プールにいます」これでいいか。

連絡が入ると邪魔だからこれはここに置いて行こうと、端末をベッドの上に投げ捨てる。


本とタオルとカードキーだけをバッグに入れて、足早に部屋のドアを開けた。





ああ、日傘も忘れないようにしないと。

日に焼けてしまえばいろいろな人に怒られてしまうだろうから。


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