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何の根拠もないただの言葉は、他人が口に出して初めて質量を持つ。
それが魔法のようだと自分に教えてくれたのは、他でもない目の前に座る一人の女の子だ。
この感情に答えを出す事は今のオレには到底出来ないけど、それでも、ただただ一緒にいてあげたいと思った。
「Aがヒョン達の前じゃないと、うまく泣けないのは知ってるよ。オレ達みたいに同い年とか、下の子には泣くところ見られたくないんでしょ？」
「……そうだね」
「でも、オレはAより少し早く生まれたお兄さんだから、オレの前では泣いても良いんだよ」
「ソクミナ……？」
「大丈夫だよ、A。きっとうまくいく。全部きっとうまくいい方向に向かうから」
「……どうして、」
「だからね、泣いても良いんだよ」
そう言いながら固く閉じた手を解くと、Aの指先にやっと熱が降りてきた。
Aの顔が上がるのを見守ると、その瞳には涙が溜まっていく。
クプスヒョンが言ってた無表情の泣き顔だったらどうしようかなぁと思ったけど、幸いそうじゃなかったみたいだ。
Aが頬に涙を落としながら、ようやくオレと目を合わせてくれた。
「と言うか、一人で泣かないでって大昔に言ったのはAの方だったのに」
「ああ……そういえば、そんな事もあったね」
「忘れっぽいんだから」
「ごめんなさい」
「ううん、良いんだよ」
「ねえ……ソクミナ」
「うん」
「どうしよう、ソクミナ、わたしは、どうしたらいいか」
「大丈夫だよ、A」
「ごめんね、ごめんなさい」
助けを求めるようにして泣くAの目元を親指で拭って、正面からゆっくりと抱き寄せる。
落ち着かせるように背中をポンポンと叩くと、ようやくオレの背中にもAの腕が回った。
案外自分は、こういう時冷静になるタイプらしい。
もしかしたら恋愛感情とはまた少し違うベクトルに進んでいるんだろうか。
いや、きっとそうじゃない。
良かった。
これならずっと一緒にいてあげられる。
肩からずれ落ちたコートをかけ直して、本格的に自分の胸の中で泣き始めたAを見ながら、途方もない我儘を心の中で神様にお願いした。
全てがこの子の願った通りに世界が動きますように、と。
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せの(プロフ) - ゆーさん» ありがとうございます！昨日ですよね。交通機関が所々麻痺してたのでちゃんと会場に向かえてたらいいんですが……お恵みが欲しいのでプレディス神社にポイを貼りつけようと思います (2019年10月14日 9時) (
レス) id: dc29b0018c (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - 作者様のファンです。コンサートは外れてしまいましたが、握手会に行きます。作者様の分までメンバーを見てきます。作者様にもセブチからのお恵みがありますよう祈ります。 (2019年10月11日 22時) (レス) id: 4373b2733c (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - konusasanさん» 私も公演中止決定してからツイッター見れなかったです(見た)ありがとうございます、払い戻された金で宝くじ当てて私達も一緒にワルツ回りましょうね…… (2019年10月10日 8時) (レス) id: dc29b0018c (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ゆかりさん» 思い起こせば赤髪のウーさんに「ミンギュｗｗｗ」って言ってる頃が一番楽しかったですよね。ありがとうございます、わたしたち強く生きましょう…… (2019年10月10日 8時) (レス) id: dc29b0018c (このIDを非表示/違反報告)
konusasan(プロフ) - はじめまして、作者様の大ファンです。私も12日を楽しみに生きてきて、今日ショックで何も手につきませんでした。どうか、作者様に素敵な出来事が沢山起こることを祈っております。辛いことには変わりませんが作者様の心が少しでも軽くなれば幸いです。 (2019年10月10日 2時) (レス) id: 2d5dcafa21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2019年9月30日 10時
