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そう言ってジュニの後ろで揺れたポニーテールを、ホシが目で追いながら手を伸ばす。
どうしてお前達はそこが起爆スイッチになりかねないことに気付かないんだ。
同じようなことを考えたんだろうウォヌが、ホシの名前を呼んで首を振った。
その間にジュニの着ていたシャツがぎゅっと寄れる。
宿舎の中なら自分一人だけの部屋で泣けるけど、どうしても外で泣きそうになる時は大抵ジュニの後ろにAは隠れる。
昔トイレで泣いているところをメイクヌナに発見された時、「一人でこっそり泣くのもダメなんですか」と怒りながらジュニの背中で泣いた事がある。
それ以来、こういった場所ではここが定位置だ。
HS「泣いてる原因はなに……収録の内容?」
WZ「さすがにあれくらいじゃAも泣かないだろ」
__「だから泣いてないです」
WN「当ててやろうか?」
ウォヌがそう言って、スマホの画面をオレ達三人に見せた。
もちろん、ジュニの後ろに隠れるAには見えていない。
トーク画面にはハニヒョンからたった一言。
『ミンギュ』
と、だけ書かれていた。
全員で目を合わせて、声にならない溜め息を漏らす。
WN「さてはミンギュと何かあったな」
__「……どうせハニヒョンかソクミナから連絡入ったんでしょ」
WZ「なんだバレてるのか」
__「その二人がちょうど居合わせてたから」
JN「ミンギュとケンカしちゃったの?」
HS「そうなの……?」
__「そんなんじゃないですよ。ミンギュが余計な事言うから、私が一方的に怒っちゃっただけで」
WN「いつもだろ、それ」
ジュニと壁の間にいるAを側面から見ていたホシが「ウォヌ……」と呟き、こっちを向いて渋い顔をした。
またジュニのシャツが揺れる。
どうやら本格的に泣き始めてしまったらしい。
引き金を引いたウォヌが気まずそうに舌を出して、まだ使ってなかったタオルをジュニへ投げつけた。
ジュニの肩に引っ掛かったタオルが、Aの細い指によって引きずり込まれていく。
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せの(プロフ) - ゆーさん» ありがとうございます!昨日ですよね。交通機関が所々麻痺してたのでちゃんと会場に向かえてたらいいんですが……お恵みが欲しいのでプレディス神社にポイを貼りつけようと思います (2019年10月14日 9時) (レス) id: dc29b0018c (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - 作者様のファンです。コンサートは外れてしまいましたが、握手会に行きます。作者様の分までメンバーを見てきます。作者様にもセブチからのお恵みがありますよう祈ります。 (2019年10月11日 22時) (レス) id: 4373b2733c (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - konusasanさん» 私も公演中止決定してからツイッター見れなかったです(見た)ありがとうございます、払い戻された金で宝くじ当てて私達も一緒にワルツ回りましょうね…… (2019年10月10日 8時) (レス) id: dc29b0018c (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ゆかりさん» 思い起こせば赤髪のウーさんに「ミンギュwww」って言ってる頃が一番楽しかったですよね。ありがとうございます、わたしたち強く生きましょう…… (2019年10月10日 8時) (レス) id: dc29b0018c (このIDを非表示/違反報告)
konusasan(プロフ) - はじめまして、作者様の大ファンです。私も12日を楽しみに生きてきて、今日ショックで何も手につきませんでした。どうか、作者様に素敵な出来事が沢山起こることを祈っております。辛いことには変わりませんが作者様の心が少しでも軽くなれば幸いです。 (2019年10月10日 2時) (レス) id: 2d5dcafa21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せの | 作成日時:2019年9月30日 10時