ファン家のマンネは紅一点３ (ページ45)

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スングァニが拗ねた表情で床に座って、腕を組んだ。

Aはこういうスングァニをよく可愛いというけれど、オレから見るとよくわからない。
これは本当に可愛いんだろうか。

そんな事より聞きたいことがある。

MG「なに？何の話してるの？」

SG「ミンギュヒョン、空気で全てを読み取ってください」

MG「……」

SG「ああ、もう……なんでヒョンがいじけた顔するんですか、その顔は今僕の専売特許なのに」

むっとした表情を見せるスングァニが、溜息交じりで話を続けた。

SG「ヌナ、月に一回は甘いもの解禁するでしょ？いつもは体型管理してるから撮影以外では食べないじゃないですか」

MG「……そうなの？」

SC「なんだミンギュ、知らなかったのか」

SG「ヒョンはそういうの気にしなくて良いタイプの人間ですもんね、僕たちの苦しみを知らないんです」

MG「オレだって運動してるんだけど……」

SG「そうですか。で、その月に一回のそれが今日だったんです。だけどヌナ、もしかしたら今日中に帰って来られないかもって」

オレの返答を適当に流したスングァニが、ソファの足元に置いてあったクッションを掴み、ぎゅっと抱きしめる。

その不機嫌そうな顔の裏にあるのは不安だ。

だってもう時計の針は夜の十一時を回ってる。

そういえば、朝に練習室で会った時は「今日は外の仕事が早く終わりそうで」って嬉しそうにしてたっけ。

SC「Aの場合、一分でも過ぎたら絶対に来月に持ち越しになるからなぁ……」

MG「げっ、そんなに厳しいの？」

SG「先月もそうだったんですよ。だから今月は絶対って、ヌナから言ったのに」

SC「しょうがないだろ」

SG「……何であんなに仕事熱心なんですか。最近はちょっと過剰です」

MG「あの表彰式のレッドカーペット、だいぶ評判良かったらしいよ。ほら、ボノニがエスコートした」

SG「はあ、失敗した……」

スングァニが消えそうな声で、クッションを顔に押し付けてうなだれた。

なんだ、失敗したって。
何をだ……

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