ファン家のマンネは紅一点３ (ページ43)

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ジュニヒョンは案外平気そうな顔をしている。

この人寒さに強いタイプじゃなかったと思うけど、『実家ではマンネズ』である私達二人を前にすると、持ち前の兄性を発揮してしまうのかな。

いや、もしかしたらこの人は本当に羽織っているダウンすら必要ないのかも？

さすがにそれは……
一応ジュニヒョンも人間だし……多分……

__「素足に短いスカート、そしてこの寒さ。私はきっと前世で悪い事をしたんだと思う」

SG「ヌナって結構前世のせいにしがちですよね」

__「確かに。今世でまともに生きてるかと言われれば……」

SG「うーん……」

JN「そんな事ないよ。A、頑張ってるでしょ？」

__「うっ、唐突に心が温まった……」

SG「僕は心より身体を暖めて欲しいです」

__「ジュニヒョンに抱きしめて貰ったら？」

SG「それは……いや、良い考えですね」

心の中で『納得した……！？』と驚いていると、また動いたスングァニが、暖房の向かい側にいたジュニヒョンの手を引いて連れてくる。

そのままジュニヒョンを真ん中に置いて、私とスングァニで挟むようにくっついた。

SG「ヒョンだって一人でいるよりこっちの方があったかいでしょ？」

__「ス、スングァニかわいい～！」

SG「やっぱり？僕この路線でいこうかな……」

「う～ん」と思案するような声を出したスングァニを笑いながら、背の高いジュニヒョンを見上げる。

なんだか少し照れたような可愛い顔をしていた。かわいい。

スングァニの方へもっとくっつかせるように、ぎゅうぎゅうとジュニヒョンの肩を押す。

__「ジュニヒョン、あったかいですねぇ」

JN「う、うん！」

SG「って言ってもあと十分ほどでヌナは生足ですけどね」

__「でも素足だからちゃんと青アザとかペイントで消してもらえて……こう、0.1mmくらいは……」

SG「だから……？たった0.1mmの塗料で何をしのげるって言うんですか」

JN「塗料……」

SG「そんなの気休めにもなりませんよ」

__「……今日が命日なのかな」

SG「雪山の掟に従って、ヌナはここに残して行きます」

__「ひどい」

JN「雪山……」

難しそうな顔をしたジュニヒョンの顔を見上げていると、ちょうどハニちゃんの撮影が終わった。

飛び込んでくるハニちゃんをダウンでしっかりと包み込めば「死ぬかと思った」と恐ろしい事を言うので、何も聞こえないふりをしておこう。

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