ファン家のマンネは紅一点３ (ページ34)

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諦める様に天を仰いだソクミナを、ハニちゃんがケラケラと笑う。

__「私はウジヒョンと作業で遅くなるかもしれないけど、出来るだけ一緒にご飯は食べようね」

JH「ちなみに今日はピザパーティーを予定している」

DK「ピザ……」

__「ちなみにもう注文した」

DK「早い……」

たたみ掛ける様に決定事項だけをソクミナに伝え、エントランスを抜けて外に出る。

ハニちゃんと二人で挟むようにソクミナを真ん中に置いた。

ここから私の宿舎までは徒歩10分とはいうものの、実はそこまでかからない。
ゆっくり歩いても8分程かな。

前は女の子三人でもう少し広い部屋に住んでたけど、今は1LDKのマンションが宛てがわれた。

ぎゅうぎゅう詰めになって暮らしているみんなには申し訳ないくらい住みやすい宿舎は、二人がリビングで過ごしても申し分ない広さだと思う。

DK「Aはいいの……？」

JH「良いも悪いも、Aが最初に言い始めたんだぞ」

DK「ええ……」

__「だってあの無法地帯に病み上がりの人間を置いておくのは可哀想なんだもん。私なら実家に帰る」

JH「お前は戻ってくるのが早すぎるんだよ」

DK「……オレはもう大丈夫なのに」

JH「大丈夫じゃないヤツほど大丈夫って言うんだ」

ハニちゃんがそう言って首を振る。

ソクミナの入院中に行われた全体会議で、この話を提案したのは確かに私だった。

それでも、簡単に一蹴されたその意見を掬い上げて、有無を言わせず最終的に全員の首を縦に振らせたのはハニちゃんだ。

実は私とハニちゃんが同じ事を考えていたと知るのは、話が全部片付いてからだったりする。

JH「何もドギョマ一人をAの宿舎に置いてくわけじゃないんだから良いだろ」

__「私の部屋はあっちの宿舎より断然綺麗だよ」

DK「それはそうだろうけど……」

__「ハニヒョンがずっと一緒にいてくれるって」

JH「光栄に思えよ」

二人でそう笑い、未だに困ったような顔をするソクミナを畳み込んだ。

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