ファン家のマンネは紅一点２ (ページ32)

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JS「転んだくせにそんな事言うの？」

__「躓いただけです」

JH「ほらなぁ、やっぱり要るんじゃん」

__「必要ないですって。ヒールもそんなに高くないし、スカートの丈も短いから歩きにくいわけでもないし」

DN「それもそれで問題だと思いますけど」

スングァニの肩から顔を出して言ったディノの言葉に顔を曲げ、スカートの裾をひらりと持ち上げてレースを揺らす。

その瞬間に隣のシュアヒョンから「行儀が悪いよ」と怒られてしまった。

さっきはヒョンの事を王子様だと思ったけど、教育係の執事がよく似合っている。

考えは柔軟に改めるべきだ。

SG「Aヌナがいらないって言おうが、こればっかりはどうする事も出来ませんね。周りから『あそこのグループはまともに女の子の手も引けんのか！』って僕たちが怒られちゃいます」

__「なるほど、じゃあ私もふざけちゃダメなのか……」

SC「お前はレッドカーペットで何をするつもりだったんだ」

SG「いいからヌナ、一思いに引いてください。みんな待ってます」

JS「僕達以外ね」

DN「僕も棄権しましたから、えーっと……九人ですね」

JS「ディノはなんで？」

DN「僕もヒョン達に花を持たせてあげようと思って。と言うか、僕が選ばれても勝手に再抽選されそうじゃないですか」

__「そんなこと無いのに」

DN「それがヌナ、そんなことが有るんですよ」

SG「どうぞ」

そう言われてようやく部屋の中を見渡すと、一番最初に目が合ったジュニヒョンが笑顔で手を振ってくるから、同じように振り返した。

その横で、ホシヒョンとミンギュが肩を叩きながら小声で何かを言い合っている。
この人たちは言わずもがな状況を楽しんでいる。

それを見てミョンホは呆れたような顔をしているし、ソクミナは苦笑いを浮かべた。

ウジヒョンは「さっさと引け」と私に向かって口を動かしてるし、ウォヌヒョンはソファにぐだっと背中を預けて欠伸をしている。

ボノニは何を考えているのか解らない顔で私たちのやり取りを眺めていた。

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