マンセよもやま�� ページ38
A視点
「A、なんでちょっと怒ってるの」
「ハニちゃんを囲む会から外されたから」
「ああ〜、そうだった」
カメラの確認中、赤いロッカーの前でこっそりハニちゃんにそう言えば、にっこりとほほ笑まれてしまった。
かわいい。
「ヒロイン役の子が来てくれたら、ハニちゃんと皆とわいわいしながら撮ってもらえたのに」
「まあ、そういうショットでも無かったけどな」
「そうかなぁ」
「オレはこっちの方が良いけど？二人だし」
「なんで？」
「ミンギに自慢出来る」
「お兄ちゃんじゃなくて？」
「お前の兄ちゃんには何を言っても勝てないじゃん」
ハニちゃんがケラケラと笑うと不思議な色をした長い髪が、窓から入ってきた光を吸い込んで反射させた。
最初染めて来た時はちょっと驚いたけど、今は誰のものより綺麗だと思う。
「ミンギュの方が少し濃いけど、画面越しだと色は似てるよね。二人が並んでると兄弟みたいだった」
「ん？……ああ、髪か」
「綺麗だよ」
「羨ましいんだろ」
「うん、かなり」
そう言うと、ハニちゃんが目を細めて笑った。
ミンギュは今頃屋上で別のパターンを撮っている頃だろう。
屋上から落ちていないか心配だ。
「A、」
「ん？」
「スタッフさんはさっき『ジョンハンとAが並ぶと姉妹に見えるね』って言ってたけど？」
そう言ってハニちゃんが、困ったように眉尻を下げて笑った。
一人だけ女の私に気を使ってセット売りされているせいか、それとも皆には本当にそう見えているのか。
ハニちゃんは割と「女」として扱われる事が多い。
髪が長いからと言う人もいれば、声質や物腰がどうだとか、儚い表情をするからだとか、なんとか。
メンバーの中でもそう言う人だっている。
別に悪い事じゃない。皆ハニちゃんの事が好きで好きでしょうがないんだ。
それとは逆に、実を言うと私はこの人からあまり「女」を感じた事が無い。
目の前の少し背の高いその人は、意外と男らしい性格をしていた。
それに、どこまでも忠実に、私に対しては「兄」を貫いてくれている。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1405人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みみ - ま、まって...!姿見に星が写っててカメラ持って拗ねてるってセブチのバラエティかなんかで見た、、！笑既視感！！ (2020年9月25日 7時) (
レス) id: 54f59f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます。頑張ります！ (2019年11月27日 8時) (レス) id: c619cb401b (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - セブチ大好きです最高です気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年11月26日 18時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - ワナワンとBTSとセブチ大好きです最高です (2019年10月3日 19時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ky3mzkさん» ありがとうございます！むしろその三組しか出さないんですが、またお暇なときにでも楽しんでもらえるとうれしいです！ (2019年8月14日 21時) (レス) id: 73addbec04 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：せの | 作成日時：2019年7月30日 13時
