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「ねぇライ」
「ん?」
夕食を食べ終えたAは、ソファでくつろぐ赤井の足の間にすっかり収まっていた。いちごのアイスクリームをスプーンでこねては口に運び、冷たさに驚いて耳と尻尾をぱたぱたさせていた。
「ライのこと、みんなシュウって呼ぶの?」
「あぁ、同僚はそう呼ぶことが多いな」
「ふーん‥」
「どうした?」
「シュウ、のほうがなんか仲良し‥な気がする」
スプーンを口に含んで上下に動かしながらもごもごと喋る。お行儀が悪いよ、と赤井はスプーンを取ってAの右手に持ち直させた。
「俺はどちらでも構わないが‥」
「‥うーん‥」
「Aの好きな方にしたらいい」
「‥‥‥じゃあ、シュウにする」
「そうか、練習してみるか?」
「‥‥練習?」
「ほら、呼んでごらん」
「‥‥‥‥んと、シュウ、‥‥すき」
こてん、と体重がかかる。
「俺もすきだよ、Princess」
今日一日、周りの大人の女性達をみてすっかり妬いてしまった仔猫の、愛を囁く姿があまりにも可愛らしくて。赤井は目を細めてからゆっくり頭を撫で、額にキスも贈った。Aは嬉しそうに目を瞑り、ぱちと開いた後に頬全体を桃色に染めた。
「ん‥シュウのぷりんせすっていっぱいいる?」
「まさか、Aひとりだけだよ」
その答えにAは、るん♪という効果音が聞こえてきそうなくらいの嬉しそうな顔をしてみせた。
「ほら、アイスが溶けるから早く食べなさい」
「あ!ほんとだ」
溶けてもおいしいねと笑顔で掬う。この日から柔らかくなったいちごのアイスクリームがAの好きな食べ物のひとつになった。
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いつも読んでくださってありがとうございます!
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ここまでライ呼びだったんですが、ここからシュウ呼びになりますー₍˄·͈༝·͈˄₎
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雫 - 気長に待っています。 風邪引かないようにしてくださいね。 (3月22日 22時) (レス) @page22 id: d6bc443752 (このIDを非表示/違反報告)
みにo(プロフ) - 月さん» コメントありがとうございます(*´꒳`*)♡うれしいです〜!♡ (3月20日 22時) (レス) id: 36c68c6318 (このIDを非表示/違反報告)
月 - 続き待ってます! (3月18日 13時) (レス) @page22 id: 4c62b98933 (このIDを非表示/違反報告)
みにo(プロフ) - あやなみ。さん» こんにちは(о´∀`о)コメントありがとうございます‥!♡読んでくださってうれしいです!ボード‥がよくわかっていなくてどうしたらいいものか‥💦すみません‥(゜□゜;)ありがとうございます✨♡ (3月13日 23時) (レス) id: 36c68c6318 (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ。(プロフ) - みにoさん» こんにちは!とても面白いです、もしよろしければ一緒にボードで会話しませんか?これからも更新応援してます☺️ (3月12日 21時) (レス) id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みにo | 作成日時:2023年11月12日 0時