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神里綾人
「おやおや...随分と可愛らしい言葉ですね?」
彼は少し微笑みながらそう言いました。まだ最後まで言っていないがために彼の口にした言葉はあなたの言葉と少し被さってしまいます。心做しか彼の顔が少し赤いのに気付くあなた。
「言葉を遮ってしまい申し訳ありません、少々戸惑っていたようです。」
続けてどうぞとあとの言葉もわかってるであろう彼がそう言います。彼はあなたの方をしっかりと向いていて、でもあなたはこれから口にする言葉が緊張と恥ずかしさからかさっきの勢いもないため黙り込んでしまいます。
「ふふふ...私も好きですよ」
黙り込むのは、狡いのではないですか?と続けて言う彼の瞳はあなたの事を愛しいと言っているようで、あなたも無意識の内にそれに応えてしまうでしょう。
空
『付き合って、ほしい、です。』
そう言葉にするや否や彼はものすごく真っ赤な顔をしていて
「えっと。うん、俺も。俺もそう、思ってた...」
表面上では顔が赤くなっているものの平気な雰囲気をだしているけど、彼の頭の中はきっと真っ白。彼がそう答えればあなたは万遍の笑みで『本当に!?』と聞くため、もうパンクしそうです。そんなことを隠して彼は
「本当だよ。告白してくれてありがとう」
と微笑みながら言い、あなたの手をギュッと少し強く握ります。あなたにもその気持ちが伝わったのかだんだん顔が熱くなっていき、向かい合っていたもののあなたは顔を逸らしてしまいます。
「どうしたの...?ふふ、かわいいね」
さっきまでの調子はどこにいったのか疑うほど余裕そうに言ってきます。彼の手はずっとあなたの手と繋がれたまま。この時が止まってしまえばと思うほど幸せな時間でしょう。
物陰からパイモンがこっそりみていたのは誰も知りません
ウェンティ
「君からそんな言葉が聞けるなんてね」
嬉しそうににこにこしながらあなたにそう言います。ずっと待ってましたと言わんばかりの雰囲気にあなたは彼のペースに飲み込まれてしまいそうです。
「えへへ、その先は言ってくれないの?」
頬杖をしてそうあなたに聞く彼はすごく嬉しそうな顔でこちらを見ています。『付き合いたいです...』と口からこぼすように言うあなた。彼はやっぱり少し照れたのかほんのり頬が赤く染っています。
「もちろんだよ!大好きだもん」
えへへっと笑いながら席を立ちあなたに後ろから抱きついてきます。余裕そうな彼ですがとても鼓動が速くなっているのに気づいたのは内緒です。
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作者名:mIA | 作成日時:2023年3月26日 0時