チャイニーズガール 2 (ページ44)

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ケルベロスページ44

すると犬の鳴き声が近づいて来るのに気づき目を凝らす

「犬？」

「犬···じゃない！！？」

『ケルベロス···』

「ぎゃあああー！」

どっちへ行けば地上に出れるかは分からないが一目散に走り出す四人

「ケル、ケ、ケルベロスっているの？！」

「居るじゃねェか真後ろに！」

「確か地獄の番犬だぞ！」

「じゃあここが地獄だ！！」

『でも！一匹···』

「"でも"じゃねェ！止まったら食い殺される！とにかく走れ」

「ワン！ワン！コーン！」

「コーンって···一匹キツネじゃねェか！」

気にしていた事を指摘されたのが傷ついたのか
ケルベロスの怒りが増し先程よりもスピードが上がる

その時四人は階段を見つけ駆け登り高い木の上に登り身を潜めた

ケロベロスが通り過ぎ一安心した四人···

「どうしよう···だいぶ森へ入り込んじゃった···」

「あんなのが歩き回ってるなら目立つ場所で助けを待つのも大変だぞ」

「まったくでしね」

「『ギャー！誰だ？！』」

「私はヒルドンと申しまし···」

ヒルドンと名乗る男は四人が野犬に追われて困っていると思い背後から忍び寄って来たと言う

『忍び寄んな！普通に出て来いアル！！』

「ここらの森はこれから夜が深けて参りましとこの世のものとは思えぬ程に危険な森へと変化致しまし···もしよろしければ···私の馬車でお屋敷へいらっしゃいまし···」

「ドクトル・ホグバック様のお屋敷へ···」

「ホグバック！？」

それから四人はホグバックの屋敷へと馬車へ向かう

怯えるナミとウソップを他所にチョッパーは少し興奮しAは···

『見るアル！あそこ！！』

「おめェよく呑気に景色なんて見てられるな！まぁ···とにかく助かった！ありがとう」

「この森には変わった動物が多いのでただ歩くだけでも危険でし···お仲間達を待つのなら屋敷が一番でし！目立ちましし安全でし」

「Aの未来予知はすげェな···ホントにキモイ化け物ばっかりだ···」

「俺は早くドクトル・ホグバックにも会いたいなー！」

「そんなに有名なのか？」

今から行く屋敷の主ドクトル・ホグバックとは
医学界でその名を知らない者がいないと言っていいほどの
天才外科医でその奇跡のような手術(オペ)で
星の数ほどの人々の命を救い地位や名誉といった
医者として得られる全てを手に入れ世界中の医師達からの
尊敬を集めた男だとチョッパーは語る

「だけどある日突然姿を消したんだ···」

出されたワインを飲みながらチョッパーの話を聞く三人