許ス ページ30
「夢の船？」
「そうさ！その船は設計図だけじゃ完成しねェんだ！」
出港しいくつもの海を越え幾度の戦いや困難を切り抜海の果てへ到達した時その船は初めて夢の船となりフランキーはその船がいつか完成した時自分はその船に船大工として乗る
「その運命の日を見届ける為に！そのときにはもうボロボロだろうけど···きっと！どんな船よりも偉大な光を放ってる筈なんだ！」
その場に居たトムは船乗りまでこなされちゃあワシの負けだなぁと笑いココロは海賊の血かねェとその夢を見守りアイスバーグはお前なんかにトムさんを越えられるか！？と言えばケンカを始める二人をヨコヅナが止める···
「やりてェ事？そりゃ違う···お前が今この島でやってる事は償いだ」
あの日トムが連行された事を自分のせいだとまだフランキー自身が悔いている···
「だがトムさんはあの日既にお前を許し道を示していたんだ！」
フランキー一家とは裏町のチンピラを一人でまとめ上げ
賞金稼ぎを名乗り略奪者達からこの島を守っていた事···
それはもちろん大恩人であるトムの愛した水の都を守り抜くという罪滅ぼし···
端からはとてもそうには見えない荒行であろうと
大好きだった船造りを止め自分を押し殺して生きて来たフランキー
「これからもずっとそうするのか？」
例えトムが許してもアイスバーグが許しても···何も変わらない···
「───もういい加減に自分を許してやれよ、フランキー」
フランキーは大泣きしている所にザンパイ達が隠れて荷造りしていた荷物を投げる
「兄貴ー！色々勘弁して下さーい！俺達バカだから···ねェ頭振り絞って一生懸命考えたんです！」
子分に敷かれたレールの上など棟梁である自分が歩けない、出しゃばるんじゃねェと一喝するフランキー
「申し訳ねェ！でも···少しぐらい考えたらダメですかね···俺達ゴロツキを拾ってくれた大恩人の···アンタの幸せも考えたらダメですか？！」
フランキーはその言葉に更に追い打ちをかけられ倒れてわんわん泣いた
「どっちがバカらい？」
そしてフランキーはゴロツキだったザンパイやアル中だったモズやキウイ、食えず路地で野垂れ死にそうだった他の者達との出会いを思い出した
「てめェら俺が居なくて生きていけんのかよ？」
Ｗ７の裏の顔と言われる自分達は力を合わせ立派にやると例えどんなに離れようとも一生子分だと告げる
そこに町から戻って来たゾロとサンジに大変な事になったと聞かされる
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作者名：まめごはん | 作者ホームページ：https://plus.fm-p.jp/u/dryflower
作成日時：2022年10月6日 1時
