春 ページ20
「分かった分かった、ずっと一緒に居るから…だからもう泣くなって」
そう言って僕の頭を優しく撫でてくれた。
「うん…でもね、涙が止まらない」
富永君は僕の涙を手で拭ってくれた。
その手はとても暖かった。
「俺も好きだよ」
ーーーーーーーーーーーーー
そうして時が経ち、僕達は無事に同じ大学に合格することが出来た。
そして、僕らは"いつもの場所"へ来た。
「今日で高校生活も終わりだね」
「そうだな…」
「なんか、富永君と出会ったのがつい最近に思えるよ」
「あぁ…でも懐かしいな」
「……もっと早く会いたかったな…」
「でもこれからずっと一緒だし」
「で、でも大学卒業したら分かんないよ!」
「俺はずっと寛太と居たい、お前と居れば楽しいから」
「………ありがとう」
春の暖かい風が吹いた。
これからも君と居られると思うと、それだけで他に何もいらない様な気持ちになる。
「あのね、」
「僕、大学に入ったら富永君とやりたいことがある」
「な、なに？」
「うーん……」
「やっぱりまだ言わないでおく」
「なんだよ…気になるだろ」
「その時が来たら言うよ。」
そう、まだ言わないでおこう。
でもきっと君も楽しんでくれると思うんだ。
「なぁ、寛太」
「なにー？」
「大学入ってもその……富永君って呼ぶ気か？」
「え！だめ!?」
「いや、別にいいんだけどさ…もうちょっと、こう…なんて言うかさ…」
「あだ名とか？」
「そう！あだ名！」
「ん〜、急に言われると難しいな…考えておくよ!」
「おう！変なのはやめろよ!!」
「分かってるよ!!」
屋上に2人の笑い声が響く。
ずっとこのまま居られたらな…。
そう思うけど僕はこれから富永君とやりたい事がたくさんあるんだ。
だからここで止まるわけにはいかない。
僕は富永君の手を握る。
「どうした？」
「ううん、何でもないよ」
「そっか…」
「寛太、これからもよろしくな」
富永君はそう言って笑った。
その笑顔を見て僕は君となら何だってできる。
心からそう思えた。
これは僕らがカンタとトミーになる少し前のお話。
Fin
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天の邪鬼な狐 - 終わりかぁ〜楽しみが減っちゃいましたなぁ。お疲れ様です! (2016年12月10日 23時) (
レス) id: 60349813f0 (このIDを非表示/違反報告)
ごまだんご(プロフ) - てまりさん» こんにちは〜！申し訳ないです(T_T)はい！後少しですが最後まで頑張ります!! (2016年12月2日 8時) (レス) id: 6d2a15dbb6 (このIDを非表示/違反報告)
てまり - こんにちは！この前見たら、ごまだんごさんの小説消えてたのでビックリしました…。これからも小説の更新頑張って下さい(*´∇｀*) (2016年12月1日 22時) (レス) id: d175e5d152 (このIDを非表示/違反報告)
ごまだんご(プロフ) - てまりさん» ありがとうございます(><)とても励みになります!!完結まで何とか頑張るので、これからも見て頂けると幸いです!! (2016年11月22日 16時) (レス) id: 6d2a15dbb6 (このIDを非表示/違反報告)
てまり - いつも見てます！更新頑張ってください(*´∇｀*) (2016年11月19日 19時) (レス) id: d175e5d152 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ごまだんご | 作成日時：2016年9月29日 21時
