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予感 ページ14

 
(まだ来ないのかなー…)
 
 
2学期が始まり、今僕は自分の席に座って君が来るのを待ちわびていた。


(今日は来ないのかなー?)
 
そんなことを考えていた時、教室の前の扉が開き富永くんが教室の中へ入ってきた。
 
「おはよう!」
僕は誰よりも早く君に声を掛ける。
 
「おはよ」
たったそれだけの返事が聞けただけで自然と笑顔が溢れてしまう。
 
「久しぶりだね!」
「おう…」
 
 

また、こうして始まった学校生活。この時は思いもしなかった。まさかあんな事が起こるなんて……
 
 
 


 
 
 
そして、少し肌寒くなる季節へとなった。

 

今日は朝から富永くんが居なかった。
(出席日数がギリギリで不安だな……)

昼休みになり、いつも通り屋上へと向かった。
僕は富永くんへLINEをした。

【今日は学校来ないの?】
【今どこにいる?】


僕はサンドイッチを食べながら君が何処に居るのかを考える。
(家…?けど二学期になってから1回も休んでないし……この時期になって学校サボって遊びに行く様な事も無さそうだし……)
 
僕は不安でたまらなかった。
そして嫌な予感がする。
前に同じようなことがあった時に、君は他校の生徒と喧嘩して体にたくさんの傷を負っていたから……
 
いつもより早くご飯を食べ終えて教室へと戻った。
 
 
何故か今日の教室の雰囲気はいつもと違って、妙に騒がしかった。
皆ケータイで何かを見ている。
そして、あちらこちらから「やばくない?」だとか「これマジかよ…」といった声が聞こえる。
 

「ねぇ!何があったの?」
「これ見てみろよ、Twitterで回ってきたんだけどさ…これって学校の近くの公園だよな?」
ケータイ画面には動画が映し出されていた。

僕はその動画を見て言葉が出なかった。
動画の画質は悪く、さらにブレていて様子はよく分からないが、公園で数人の高校生に取り押さえられた1人の生徒が一方的に殴られている動画だった。
しかし僕はすぐに分かった。"ある1人の生徒"は"君"だったからだ。

それが分かった瞬間、もう僕の体は走り出していた。

(あの公園はきっと夏休み前に僕と富永くんがアイスを食べた公園だ…)
 
きっと全力で走って10分ほどだろう。
 
 
どうか無事でいて……
 
 

 

勇気→←自覚



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天の邪鬼な狐 - 終わりかぁ〜楽しみが減っちゃいましたなぁ。お疲れ様です! (2016年12月10日 23時) (レス) id: 60349813f0 (このIDを非表示/違反報告)
ごまだんご(プロフ) - てまりさん» こんにちは〜!申し訳ないです(T_T)はい!後少しですが最後まで頑張ります!! (2016年12月2日 8時) (レス) id: 6d2a15dbb6 (このIDを非表示/違反報告)
てまり - こんにちは!この前見たら、ごまだんごさんの小説消えてたのでビックリしました…。これからも小説の更新頑張って下さい(*´∇`*) (2016年12月1日 22時) (レス) id: d175e5d152 (このIDを非表示/違反報告)
ごまだんご(プロフ) - てまりさん» ありがとうございます(><)とても励みになります!!完結まで何とか頑張るので、これからも見て頂けると幸いです!! (2016年11月22日 16時) (レス) id: 6d2a15dbb6 (このIDを非表示/違反報告)
てまり - いつも見てます!更新頑張ってください(*´∇`*) (2016年11月19日 19時) (レス) id: d175e5d152 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ごまだんご | 作成日時:2016年9月29日 21時

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