01 祝賀。 ページ13
*
「けんしろさーーーん!!!」
名前を呼んで、抱きついてくる感触が、匂いが、
懐かしいやらなんやらで鼻の奥がツンとなった。
_____祝賀。
「うわ、ほんまにきた」
盛「お前ほんま、、なんちゅう格好やねん、、」
相変わらずのセキュリティをたやすく突破して家に入る。
相方が溜息混じりにいう"なんちゅう格好"の彼女は、
「タバコ買ってきてくれた?」なんて言いながら、先に酒を啜る。
盛「服を着なさい、服を!」
「着てるやん!目ついてへんのか!」
盛「面積少ないやろ!どう見ても!!」
リ「体冷えるで、ばばあやねんから」
「おい、ばばあ言うな」
キャミソールから溢れるたわわな胸
どこの男の忘れもんやねん、っていう男物のトランクス
盛「先輩ら来はるのわかってる?!」
「もー、うるさいなあ」
リ「濱さんに怒られるで」
「……パーカー着るわ」
俺の出した名前を聞くと、ゲッという顔をしてソファにかけてあるパーカーを羽織る。
盛「せめて片付けとこって思わんかった?」
「え、だってあんたら先来るいうてたから」
盛「言うてたからなんやねん!」
「もー何怒ってんの?落ち着け。乳揉むか?」
盛「揉まんわ!!」
リ「え?いいん?ありがとう」
盛「お前も揉もうとすんな!」
「もう大きい声出ささんといて、、」と言いながら、
出っ放しの服などをまとめていく。
なんだかんだ、片付けてあげるからほんま優しいよな。
「今日かまいたちさんらも大阪やねんな」
リ「和牛さんもな」
「そうか、祝日やもんな」
「曜日感覚ないねよなあ」と言いながら、
買ってきたアイブラのフィルムを開けて歯でカチッとカプセルを潰す。
その動きが、なんか色っぽくて好き。俺は。
盛「うわ、お前掃除させといてタバコ吸ってんのはえぐいて」
「もりしも吸えばええやん」
口からの煙をフーッとかけられ、
「かけんな!」と怒りながらも自分のタバコを唇に挟む。
煙が充満する部屋を見回す。
1ヶ月前に訪ねた時とは違う、ほんの少しの清潔感。
不快でしかなかった男の匂いはとうに消えてる。
「…そんなジロジロ見やんでも最近連れ込んでへんわ」
リ「ようわかったな、何考えてるか」
「あんたら毎日来てんのにいつ連れ込むねん」
盛「感謝せえよ、感謝」
「多分もう処 女膜復活してるわ」
盛「お前ほんま下品やわあ、、やめてえ」
264人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:よいちょちょちょ丸。 | 作成日時:2022年2月24日 10時