【ハイキュー】俺の傍にお前はいない。【男主】

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敷海side




影山「……い！…き…ろ！A！起きろ！」

『んぁ？』

影山「部活行くぞ」

『へいへい』

北川第一中学校に入学して１年と６ヶ月。

つまり、もう２年生だ。

気づいたら飛雄も俺も背が伸びて大人に近づいたな…
と毎日思う。

変わってないのは、俺たちの仲ぐらいだろうか。

クラスが離れていても、飛雄は俺のクラスに迎えに来る。
それで手を引っ張って俺を連れて行こうとする。

『それじゃぁ、飛雄。また後でな』

影山「おう」

一緒な体育館に入らないのかって？

一緒なわけがない。

飛雄は一軍、俺は二軍。

バレー部が多い北川第一では
強い順に一軍、二軍…と分けられる。

才能のある飛雄は一軍ってわけ。

俺なんか全然ダメだ。

どんなに頑張っても飛雄に追い付けない。


「A」

『先輩チッス』

輪郭を伝って流れる汗を拭っても
練習を止めようとは思わない。

「おい」

それどころか飛雄の顔がチラついて
もっと頑張らなきゃと思う。

「聞け」

俺が１つ出来ることが増えた時、
アイツは３つ出来ることが増えている。

「いい加減…」

頑張らなきゃ、もっと頑張らなきゃ
アイツの傍に______

「A！！もうやめろ！！」

『ッッ！！』


先輩に怒鳴られて、周りを見れば
皆焦った顔をしていた。

『……すいません』

「お前、最近やり過ぎだ。休憩しなきゃ倒れるぞ」

『分かってます…』

「分かってねぇから言ってんだ」

ごもっともで。

皆、俺が飛雄の幼馴染みだって分かってるから
俺の気持ちを理解している人が多い。

それは、とても有り難い事だが
その“焦り”は俺にしか分からない筈だ。


『………』

「…どうせこの後も残って練習すんだろ」

『…はい』

「バレーは１人じゃ出来ねぇんだから付き合ってやるよ」

『！！』


俺の頭を撫でた先輩の手が
凄く温かく感じた。



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先輩
・二軍のまとめ役みたいな人。
・物事の考え方は岩泉と似てる。
・何かとAを気にかける。

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