第19話 コーヒー ページ21
「あ、起きた」
目の前にはマサイくん。コーヒーのいい香り。
状況を理解しようと、ぐるっとあたりを見渡す。
マサイくんの家だ、ここ。
「よく寝てたね、ほんと」
『ごめんね』
「いや、いいよ。お疲れだろうしね」
はい、と車椅子を移動させてくれる。
とは言え、流石に迷惑だっただろうなあ。
『みんなは？』
「シルクは一旦帰った。パソコンの充電コード取りに」
「ンダホは寝てる」
「ダーマはちょっと前に帰宅したわ」
『そっか、置いていかれたかと思った』
「んな事しないよ、流石に」
ふふ、とマサイくんが笑った。
わ
『…本当に疲れてる、人の家で寝たことないのに』
「見ててわかる。…コーヒーいる？眠気覚ましに」
いつの間に淹れたのか、暖かそうなコーヒーが差し出されていた。
『…飲めない』
「苦いの嫌い？」
『砂糖とミルク、沢山入れたら飲める…』
｢じゃあ砂糖とミルク増し増しで｣
『ありがとう』
ほわほわと湯気が立つそれを受け取る。
「無理して身体壊さないようにね」
『気をつける』
「真面目に気をつけてな」
『…はい』
あまくて、やさしくて。
ふんわり染み渡ったコーヒーが、ちょっとだけ疲れを癒してくれたような気がした。
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みぞれ - 頑張ってください！この作品好きですっ！ (2017年3月27日 7時) (
レス) id: 931096523e (このIDを非表示/違反報告)
有乃(あの)(プロフ) - 雪桜さん» ありがとうございます、とっても嬉しいです！これからも精進します！ (2017年3月24日 1時) (レス) id: c4fc46a459 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜 - ええとこれ好きです頑張ってください (2017年3月21日 21時) (レス) id: bd91b60462 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有乃(あの) | 作成日時：2017年3月5日 2時
