第11話 我慢 ページ12
フィッシャーズに、大学、テスト、たまの通院。充実はしているけど、かなり忙しくてちょっとだけ疲れていたある日の朝。
ベッドから起き上がる。
…からだ、だるい。
でも、今日大学あるし、テスト近いから落とせないし。フィッシャーズからも撮影に呼ばれてた。
『…行かなきゃ』
のそのそと支度をして、大学へ向かった。
*☼*―――――*☼*―――――*☼*―――――*
必要な授業を取り終わって、なんとか帰る時間。
でもその頃にはもうフラフラだったし、吐き気と腹痛も付いてくる、なんていう最悪な状況だった。
みんなと会うんだもん、元気にならなきゃ。迷惑はかけたくない。
駅のトイレの鏡に向かって、笑顔を作る。
よし、いける。きっと誰も気づかない、大丈夫。
*☼*―――――*☼*―――――*☼*―――――*
『こんばんは』
「あ、いらっしゃいAちゃん。上がってー」
出迎えてくれたのはンダホさん。
申し訳ないけど、彼ならきっと、不自然だって思わないはず。
なるべく元気に返事をして、部屋の中に入った。
いらっしゃいー、ってみんなが迎えてくれて、動画を撮り始める。
「どうもフィッシャーズシルクです！」
「モトキ」
「ンダホ！」
「マサイ」
「Aです」
ーー動画を撮っている時、ふっ、とシルクくんと目が合う。
遠目からは全然わからないくらいの素振りで、こそこそ話をするように。
「なあ、今日体調悪い？」
ドキッとした。大丈夫だよーと笑って返す。
そっか、というと元に戻ってまた話しに戻ってゆく。
何とかごまかせた、と安堵する。とは言ったものの、吐き気は収まらない。頭も痛い。腹痛も酷い…。
なんとか、動画終わるまでは我慢しなきゃ。
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みぞれ - 頑張ってください！この作品好きですっ！ (2017年3月27日 7時) (
レス) id: 931096523e (このIDを非表示/違反報告)
有乃(あの)(プロフ) - 雪桜さん» ありがとうございます、とっても嬉しいです！これからも精進します！ (2017年3月24日 1時) (レス) id: c4fc46a459 (このIDを非表示/違反報告)
雪桜 - ええとこれ好きです頑張ってください (2017年3月21日 21時) (レス) id: bd91b60462 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有乃(あの) | 作成日時：2017年3月5日 2時
