出逢った日から、ずっと

新しい年は ページ38

また新しい春がやってきて私は２年生になった。
学業も私生活もとても充実していた。

翔平は相変わらず忙しそうで。
メッセージのやり取りをたまにしたり
翔平に強請られて数ヶ月に1回ビデオ通話をしたり。



去年もよくテレビに映っていたけど今年は更に拍車がかかり、テレビで頻繁に翔平を見かけるようになった。
それだけ有名になるともっと忙しくなるし、安易に会うことができるような状況じゃなくなった。



翔平はオフシーズンに会いたいと言ってくれたけど万が一、週刊誌に写真でも撮られたりして彼の活躍の足枷になってしまうのが1番嫌だったので丁重にお断りした。
(これもまた説得するのにとてつもない時間と労力を使った)



最近家の周りに週刊誌の記者らしき人がいるとかよちゃんが言っていた。
今をときめく彼の何かしらのトクダネなるものを掴みたいのだろう。

そんなところに私たちが帰って翔平の家に私が入って行ったらそれこそ格好の餌食だ。


ということで今年は翔平に一度も会うことがなかった。
それに来年からの留学に向けての準備で忙しかったというのもある。


留学のことを翔平に話した時、これもまた不服そうだった。
(「Aのしたいことだから全力で応援するけど…、でも外国って遠くね？…いや、Aのしたいことが1番なんだけど！」とかうんたらかんたら)


でも最後に翔平をサポートできるように行ってくるね、と言えば途端に嬉しそうにしていた。
一緒にいる年数＝年齢にもなると彼の扱いにも手慣れたものだ。

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