新しい春 ページ33
私は新学期が始まり、翔平くんはテレビで見かけるようになった。
とても忙しそうでLINEのやり取りも1週間に数回だった。
翔平くんが夢に見たプロ野球選手になってテレビに映っていることが何よりも嬉しくて、会えない寂しさをそこまで感じなかった。
(まあ翔平くんは私を全く見ることができないのに不公平だ!と不服そうだった。)
高校3年生になると本格的に進路の話がたびたびされるようになった。
そして当の私はというと、仙台の女子大を目指すことになった。
翔平くんが言った通りに自分のやりたいことを考えてみたけれど、やっぱり思いつくのは翔平くんのサポートだった。
その中でも私自身が興味のある英語を学ぼうと思ったのがきっかけだった。
そうと決まれば勉強と卒業後のお金のことを考えてバイトを始めた。
必死に働いて、必死に勉強をして、テレビに映る翔平くんを見て…。
そうこうしているうちに時は流れ、受験の為に仙台へと向かい、見事合格し一人暮らしの部屋も決まり、新しい生活がスタートした。
そして翔平くんと私は付き合って1年が経っていた。
年明けに1回だけ会えたがデートをしに街へ出ることはなく、部屋で2人ゆっくりした。
親は一人暮らしすることに関して何も言わなかったが最後までうるさ……心配していたのは翔平くんだった。
「何かあったらすぐに連絡して、すぐ駆けつけるから。」
寮には門限があるのに何言ってんだと思うくらいの親バカ?…、彼氏バカっぷりを見せつけてきた翔平くんに少し笑えた。
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みねるば(プロフ) - きまさん» 初めまして!いつも読んで頂きありがとうございます!素敵なコメント本当に嬉しいです…! (2023年4月12日 23時) (レス) id: 70cdba34fe (このIDを非表示/違反報告)
きま(プロフ) - はじめまして!いつも楽しみに読んでいます!みねるばさんの書くお話が大好きです!これからも応援しています♡ (2023年4月12日 23時) (レス) @page37 id: f0d962c024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みねるば | 作成日時:2023年4月2日 16時