遠ざかって行く ページ11
「翔平くん高校の寮に入るんだって。」
「え？」
お母さんがかよちゃんと家の前でおしゃべりしているのを見た数十分後。
お母さんは家に入ってくるなり私にそう告げた。
「翔平くんが寮に？」
「そうそう、ほらあそこにある高校よ、えっとー名前なんだったかしら。」
「…花巻東？」
「そうそう！そこに翔平くん行くんですって。」
今も忙しそうだけど更に会えなくなっちゃうのね〜なんて言ってキッチンに行ったお母さんとソファで呆然とする私。
そっか、翔平くん寮に入っちゃうんだ。
小さい時からずっと一緒だったけど、そうだよね、ずっと一緒じゃいられないよね。
翔平くんが夢に向かってまた一歩歩き出すことはとてもかっこよくて誇らしかった。
でもそれと同時にまた更に私から遠ざかって行く感じがして寂しかった。
家から歩いてすぐの家に行けばいつでも翔平くんがいて
帰りにタイミングが合えば一緒に帰って
雪の日は一緒に歩いて行って
そんな日がいつまでも続く訳がないと思いながらもどこかで続いて欲しいと願っていたんだろう。
ソファでなんとも言えない表情のまま黙り込む私を見てお母さんが言った。
「A翔平くんのこと大好きだから寂しくなるねってかよちゃんと喋ってたのよ。」
私が翔平くんのことが大好き…？
それは近所のよく遊んでくれたお兄ちゃんとして…？
それとも…。
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みねるば(プロフ) - きまさん» 初めまして!いつも読んで頂きありがとうございます!素敵なコメント本当に嬉しいです…! (2023年4月12日 23時) (
レス) id: 70cdba34fe (このIDを非表示/違反報告)
きま(プロフ) - はじめまして！いつも楽しみに読んでいます！みねるばさんの書くお話が大好きです！これからも応援しています♡ (2023年4月12日 23時) (レス) @page37 id: f0d962c024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みねるば | 作成日時：2023年4月2日 16時
