同期の七海が突然転職していた。【呪術廻戦】

54、領域の中は ページ9

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帳の中に入った時の感じに似ている。
禍々しくて頭痛がするような。


ふと見渡すとさっきまで人混みだったのに取り残されたかのように私と七海が立っていた。

周りの一般人はその場に倒れている。




「あっれ〜おかしいな。パンピーは倒れると思うんだけど。」




1人の男が私達に向かってそう言った。
察した、こいつが呪詛師だと。




「倒れないってことは呪術師、もしくは呪力のある人間。
俺の領域展開って弱いんだよね。一瞬しか出来ないしパンピーしか倒せないから。」




そう言われた時には元の水族館に戻った。
ベラベラと喋り続けるソイツに呆然としてしまう。

でも七海は私を隠すかのように、私の前に立った。


そして「相手が呪術師なら勝ち目はない！逃げるのみ！」と走り出した。




「追います。」

『気を付けてね。』




繋がれていた手が離れて、七海は呪詛師の後を追った。

私は一般人の手当を………その前に応援呼ばなきゃ、



リダイヤルで家入さんに電話。

負傷者の数が多すぎるため応援を依頼した。



一番近くに倒れていた人から順番に治療していく。


一瞬の領域展開だったけど意識を失ってる人、ただ眠っている人、術式に蝕まれてる人、様々だった。


ただ眠っている人の横で気が付いて苦しみ出す人。



もっと早くどうにかしなきゃ、もう誰も死なせないって決めたのに。

どう考えても手が足りなかった。



どうして術式で人を呪うんだろう。
何が楽しいんだろう。

なんで術式持ってる人同士で戦わなきゃいけないんだろう。



今はそんな事考えてる場合じゃない。



よそ見をしてしまった。
少し遠くに後輩と彼女が倒れてるのが見えた。

悲しくて、辛くて、怒りと。
その瞬間何か新しい感情が芽生えた。




『……ああ、もうどうなでもなれ！』




全員助かって、と全身全霊を注いだ。




その瞬間に何故か私の意識が飛んだ。




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