62、シングルベッド ページ17
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怖いから帰らないでほしい、と言った。
また迷惑かけてどうすんだよ。
『…やっぱりいいや、ごめん。家にいるのは怖いし高専に戻る。』
「私の家でよければ泊まってください。
嫌な事があって、あんな事を言った後で警戒されるかも知れませんが手は出しません。」
優しさに甘えて荷物を準備した。
しばらくここに帰らなくてもいいように、明日から高専の寮に住めるように持ち物はすごい量になった。
車で七海の家へ。
久しぶりに入るからちょっと緊張したけど、全然変わってなかった。
先にシャワーを借りて上がったらいい匂いがした。
『…ご飯作ってくれてるの?』
「あるもので申し訳ないのですが、」
『嬉しい、ありがとう。本当に……何もかもしてもらって…』
こんなに尽くしてもらって私はこれ以上を返せるのかな。
自分から困らせておいて、なんだか申し訳ない……
それからご飯を食べて、食器は私が洗ってる間に七海もお風呂へ行った。
私がテレビを見てる間、七海は本を読んでいた。
いつもならもっと起きていられるのに、
今日は朝が早かったせいか、クソが部屋に乗り込んできたせいか、眠たくて瞼が閉じてしまう。
「眠いなら先に寝てください。」
『…ごめん、』
「シーツ変えたのでベッド使ってください。」
『七海はどこで寝んの?』
「……やっぱり一緒に寝たいです。」
『え、』
「手は出しません絶対。」と念を押された。
今まで何度も同じベッドで寝たけど、余計なこと聞いてしまったから平常心でいられない。
そんなの意識するじゃん。せっかくインチキお祓い行ったのに。
「嫌ならいいです。すみません。」
『…もう眠いから早くいこ、』
七海の手から本を取って寝室に向かった。
シングルベッドだから2人で寝るには狭い。
それに体温とか匂いとか、そういうのが変に意識してしまう。
「A。」
『…なに?』
「好きです。誰にも渡したくない。」
『今言うのもずるい。おやすみ。』
「…おやすみなさい。」
すぐに睡魔は迎えに来てくれた。
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さしす - とっても面白い!! ナナミンと夢主ちゃんが尊い・・・!! 応援してます! (2022年5月26日 21時) (レス) @page43 id: 9bbdd85770 (このIDを非表示/違反報告)
星空海月(プロフ) - 尊い……ただひたすらに……。ますます沼にハマってしまいました。 (2022年5月21日 23時) (レス) @page43 id: 8e029f144e (このIDを非表示/違反報告)
森 - 控えめに言って尊い…! (2022年2月20日 14時) (レス) id: d826e852a9 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ - ひゃーーーー照れてる七海サンとか尊い… (2022年1月21日 23時) (レス) @page43 id: cece85a69e (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - chiaki0708さん» 長いのに最後まで読んで頂きありがとうございました✨溺愛具合にニマニマしてもらえて良かったです! (2022年1月20日 12時) (レス) id: 73baee915b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くまこ | 作成日時:2021年9月26日 13時