警察もとい公安警察です・４【名探偵コナン】

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『さて……犯人は今頃、起爆装置連打だろうな。
どうやって降りるかな……』




駿東は床に置かれた装置を眺めながら呟く。
右手は萩原の携帯電話を何か操作していた。




『……解除したら即爆発、なんてのも有り得る。
これの妨害範囲は半径5メートル無いくらい……
どこかにシェルターがあれば良いんだけど、』




探すか、と駿東は立ち上がりふらりと歩き出す。




『階下の防火扉……あの爆弾の大きさだとギリギリ……
爆発まで5秒として間に合うかな。』




駿東は階段の長さを確認し、自身の格好を確認する。
今日の靴は運良く運動靴である。




『……よし。』




何かを決意した駿東。
爆弾の元に戻り、装置を手に取る。




妨害範囲ギリギリまで移動し構える。
大きく息を吐いた駿東はゆっくり指に力を入れる。




カチッ、と装置を切る音が響いたと同時に
ピッ、という機械音が微かに鳴る。




それを聞くや否や、駿東は勢いよく床を蹴った。





それこそほぼトップスピードで廊下を駆け抜け、
階段には向かわずマンション内の吹き抜けへ向かった。

そして胸の高さ程もある柵を乗り越え、
駿東は階下へ身を躍らせた。





『ｯ……よっ、』





ガシッ、と下の階の柵を掴むと
振り子の要領でさらにもう１つ下の階へ飛び降りる。

そして着地した瞬間に反動を利用して床を蹴り、
１番近くの防火扉の陰に滑り込んだ。





次の瞬間、上階から轟音が響き渡る。





『ｯ……！』





２つ下の階にいるにも関わらず、
衝撃波が駿東の体を床へ転がした。

廊下の照明が割れて床に散らばり、
上階の吹き抜けの柵が吹き飛ばされ落ちていった。




そんな音が聞こえなくなった頃、
駿東は防火扉の陰から顔を覗かせた。




『ふぅ……危なかった…………あ、そうだ。』




駿東は吹き抜けから上を萩原の携帯で撮影する。
生きてるぞ、という証拠のひとつだった。

それからなるべく痕跡を残さないように廊下を抜け
非常階段を使って外へこっそりと出た。




爆発したせいでマンションの周囲は
てんやわんやの大騒ぎ。

マンションの陰から駿東が出てきたことに
気付く者はいなかった。




駿東はマンション近くの植木に萩原の携帯を置く。




離れたところで松田が萩原に怒鳴っているのが見え、
駿東は苦笑いでその場を後にした。




勿論、駿東も先輩刑事に怒られたのは言うまでもない。

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