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no side
「え、えぇ……！？」
『私もここに長居は出来ないから
住人の方には悪いけど、爆弾は爆発させる。
解体するにはトラップが多いんでしょう？』
「……そう、だけど、」
『……早く、萩くん。
私は
「何言って……！」
『電波妨害しておかないとでしょう？
皆が安全なところに行くまでここにいるよ。』
駿東はそう言って廊下の椅子に座る。
焦った顔をする萩原を見て見ぬふりした。
「ダメだ、Aちゃんも一緒に行く。」
『萩くん達と降りたら嫌でも目立つ。
それは絶対に避けなきゃいけないから無理だよ。
……今こうやって話してるのも本当は駄目なのに。』
駿東は悲しそうに目を伏せる。
それからゆっくり萩原の方へ顔を向けた。
『私と会ったことは誰にも内緒。
陣くんにも言っちゃ駄目。もちろん他の皆にもね。』
「ｯ……皆、心配してるぜ？」
『……お願い、萩くん。』
駿東は真っ直ぐ萩原の目を見つめる。
これ以上は話さない、そう視線は語っていた。
「……Aちゃんが今どういう状況か分からないけど
それは俺達のことを考えて、って事で良い？」
『……うん。』
「……分かった。なら言わない。約束する。
……だからAちゃんも一緒に逃げよう。」
そう言って手を差し伸べる萩原に
駿東はぱちぱちと瞬きをする。
『……ふふ、そうきたか。』
「装置は置いて逃げれば良いだろ？」
『うーん……これ借り物なんだよねぇ。
ここに置いていく訳にはいかない。』
駿東はうぅんと唸ってからハッと萩原を見る。
『萩くん携帯貸して。』
「え、」
『後で返すから！だから萩くんは降りて待ってて！』
「えぇ！？」
『絶対に壊さない。無事に返す。
そうすれば私も無事に降りたって分かるでしょ？』
「いや、でも……」
『ほら早く！』
よこせと手を出す駿東に押し負けた萩原は
渋々といった様子で携帯電話を差し出した。
「……絶ッ対だからね？」
『勿論！』
駿東はヒラヒラと携帯電話を振って萩原を送り出す。
一度背を向けた萩原があ、と踵を返す。
『？』
「忘れ物。…また次、いつ会えるか分からないから。
またね、Aちゃん。」
再び駿東をぎゅ、と抱き締めた萩原。
目を瞬かせる駿東を置いて、
今度こそフロアを降りて行った。
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沙羅(プロフ) - ぴのさん» 初めまして！コメントありがとうございます！なんと！最初から着いてきて下さっていたんですね…！ありがとうございます！！あああ、嬉しいです、面白いって言って貰えるだけで超頑張れます…！もうすぐ続編にいきますので、どうぞこれからもよろしくお願いしますー！ (2022年5月3日 13時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - はじめまして！この小説は、始まってからずっと読ませていただいています。とっても面白くて、何度も読み直してしまいます笑オリジナルの部分もとても面白くて、いつも楽しみにしています！お忙しいとは思いますが、これからも応援しています！！ (2022年5月3日 11時) (レス) id: dcb92af278 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 空白さん» コメントありがとうございます！長文大歓迎です最高に嬉しいです！！お話は悩みながら構成していたので、そう言って貰えると本当に救われます…ありがとうございます！萩原くんとの絡みも増える予定です！まだまだ更新していきますので、どうぞよろしくお願いします！！ (2022年5月1日 18時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
空白 - すみません、思い返したところ警察学校編の単行本からのようでした…！大変申し訳ありません！ (2022年5月1日 17時) (レス) id: faefab430e (このIDを非表示/違反報告)
空白 - 3回に分けた長文コメ失礼しました！これからも更新頑張ってください！！応援しています！！ (2022年5月1日 17時) (レス) id: faefab430e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2022年1月3日 2時
