警察もとい公安警察です・４【名探偵コナン】

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no side




──────数ヶ月後





１１月７日。





駿東と降谷はひたすら先輩の後を付いて回り、
仕事を頭と体に叩き込んでいた。

まだ新人ゆえそこまで危険な任務は任されないものの
普通に武器を持った犯人を追いかけ回していた。

仲間と会えない寂しさも忙しさが消していた。




そして２人にとって最も強敵だったものは、
武器を持った犯人でも、薬をキメた奴でもなかった。




そう……"書類整理"である。




『終わらない……』


「安心しろ、提出は朝だ……
まだ、３時間はある……」



現在時刻は午前３時。提出期限は午前６時である。
死にそうな顔をした駿東がパソコンを叩き続ける。



『もう……２日は寝てない……』


「終わったら、寝られる。」


『カフェインが効かない……』


「しょうがないさ……カフェインは……
……摂取してから約30分後に効果を発揮す…………」


『……零？』


「…………ﾊｯ、寝てない。」


『寝てたよ。』




キーボードの音がオフィスに響く。




「……A？」


『………………ﾊｯ、』


「寝てたな。」


『寝てへん！！！』


「関西べ……いや、うん。何でもない。分かった。」




お互い頭が回っていない。




『よっしゃあと1500文字！』


「僕はあと500文字だ。」


『くっそ。』


「はっ。悔しかったら早く終わらせろ。」


『間違えてDelete(デリート)長押ししろ。』


「その言葉そっくりそのまま返す。」





空が白んできた頃、駿東が勢いよく両手を挙げる。





『終わった！！！』


「…………お疲れ、」


『零もおつか………ｽﾔｧ……』




そしてデスクへと倒れ込んだ。
ちなみに降谷は既に数十分前に終わらせており
デスクで仮眠をとっていた。




「ふわぁ……おはよーす。
……ん？おい、新人コンビ寝てるぞ。」


「はは、子どもみたいな寝顔だな。」




朝、出勤して来た先輩２人が
デスクに突っ伏す駿東と降谷を見て笑う。




「あと30分は寝かせてやるか。」


「そうだなぁ。」


「新人コンビなかなかやるよな。
この間もそれぞれで複数人を制圧してたし。」


「あー、あの時は凄かったよな。
駿東が壁を走ったのは本当に驚いた。」


「忍者かと思ったよな。」


「なー。」




比較的ゆとりのある朝だったせいか、
先輩２人はほのぼのと駿東と降谷について話す。




刹那、緊急事態を報せる警報が建物内に鳴り響いた。
先輩２人は勿論、駿東達も飛び起き耳を傾けた。

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