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no side
「……え?」
「え?じゃなくて……」
「勝手に開けたかどうか。」
じっ……と花園を見つめる2人。
花園はほんの少しだけ怯んだように見えた。
「……開けてないけど、どうして?」
「Aってさ、割と雑に見えるじゃん?」
「でも実はめっちゃ几帳面なんだよね。」
「部屋のAのスペース超キレイなの。」
「だからね、こんなリュックの中が荒れてるの
ちょーっと不自然だなぁって思っちゃって。」
山田と吉崎は交互に話していく。
「それだけで、疑うなんて失礼だよ……」
「そうだよね。それはごめん。」
「でも昨日までAを見てたの花園さん達だからさ。」
「……開けてないけど、ひっくり返しちゃったの。」
花園が申し訳なさそうに話すのを見て
山田と吉崎は顔を見合わせる。
「……そっか!」
「疑ってごめんね花園さん!荷物ありがとう!」
「ううん。誤解が解けて良かった。」
「……ところで昨日は何があったの?」
「Aがいなくなったって何事?」
「……実はね──────」
花園は教官らに話した内容と同じことを話す。
山田と吉崎は黙って話を聞いていた。
「トイレ行ったら落ちたのかな?」
「Aもどんくさいなぁ。」
「でもAちゃんが無事で良かったよ。」
頷いた山田と吉崎は礼を言ってくるりと背を向けると
駆け足で伊達たちの近くに戻った。
「2人ともありがとう。」
「「いえいえ〜」」
「山田ちゃん吉崎ちゃん……ちょっと良い?」
「「ん?」」
萩原が山田と吉崎を少し離れた所に手招く。
「どしたの。」
「萩原クン。」
「"例のアレ"なんだけど……」
「「えっ。マジでやったの??」」
「話し合ったじゃん!?」
山田吉崎はギョッと萩原を見る。
それからリュックサックの外側ポケットを開ける。
「あ、あったあった。」
「バレなかったんだ……」
するり、と出てきたのは黒く細長い箱状のもの。
「本来ならこんなの許さないけど……」
「Aのためだから仕方ないよね。」
2人は萩原にそれを渡す。
萩原は受け取るとポケットにしまい込んだ。
「花園さんAのリュックひっくり返したんだって。」
「それと昨日の事は君たち5人に話すね。」
山田と吉崎はたった今、花園に聞いた内容を
5人と下山しながら話して聞かせた。
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沙羅(プロフ) - イル@iruさん» コメントありがとうございます!そう言って貰えて本当に嬉しいです…!!警察学校組の放送開始に合わせてバリバリ更新するつもりなので、どうぞ今後ともよろしくお願いしますー!! (2021年12月5日 16時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
イル@iru - コメント失礼します!面白すぎて一気に読んでしまいました。これから夢主がどうなるか続きが気になります!更新頑張ってください!!! (2021年12月5日 15時) (レス) @page35 id: 9f7598e3df (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 神崎さん» コメントありがとうございます!!ゆっくり更新になってしまいますが、全力で書かせて頂きますー!!どうぞこれからもよろしくお願いします! (2021年9月15日 0時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 凄く面白いです!!続き楽しみにしてます! (2021年9月15日 0時) (レス) id: 570d2293d8 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - かるーあ・みるくさん» コメントありがとうございます!!またお会い出来て嬉しいです!!まだまだ続きますので、どうぞよろしくお願いしますー! (2021年7月14日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2021年7月13日 15時