・ ページ4
no side
「……Aの叔母を名乗った人が、
今日会った人と同一人物の可能性は？」
降谷が尋ねる。
『……ぶつかった人の顔は見えなかった。
でも髪の色は私と違ったと思う。』
「でも髪の色は簡単に変えられるよな。
それに化粧とかすりゃ顔も分かんねぇな……」
「確かに班長の言う通りだね。
女の子のメイク技術は目を見張る。」
肩を竦める萩原に駿東も頷く。
以前、ジェイムズに忠告された事を思い出した。
「「組織」には千の顔を持つ魔女がいる。
知り合いだからと油断してはいけない。」
『魔女……やっぱり"叔母"は変装、してたのかも。』
「変装？」
『私は兎も角、零達は叔母を知らないから
声を変える必要は無いし……有り得ると思わない？』
駿東の意見に５人は確かに、と頷く。
「じゃあやっぱりAちゃんを探してたのか。
それで、どこにいるか知ってるか、って……」
「でもそうすると何で探しているのか疑問が残る。
恐らくだがその女はAをコロす気は無い。」
「家族や施設に手を出す程に強い殺意があるのに
どうして駿東だけ生かすんだ……？」
うぅん、と唸る６人。
天井を眺めていた松田がふと顔を前に戻す。
「家族の誰かに恩があるとか。」
『え？』
「例えばだよ例えば。
もし家族を殺れっつーのが誰かの命令だとしたら、
女が独断で娘のAを見逃す可能性もあるだろ？」
『なるほど……』
「もしくは恋愛対象が女。」
『Oh……それなら私ベタ惚れされてるじゃん。』
「命助けられる程な！」
ははは、と笑う松田と駿東。
「駿東の両親はどんな人だったんだ？
普段の様子とか、仕事内容とか……」
『！』
伊達の問いは話の流れ的には当然だ。
『えっと…………
わ、私ね、火事の日までずっと離れにいたの。
だから"両親"をよく知らなくて……』
「両親を知らない？」
『「だんなさま」と「おくさま」はいるんだけど、
あ……その人達が私の両親、だけど。』
駿東は離れを思い浮かべる。
『だん……「お父さん」は警察官で、
お、「お母さん」は……分からない。
私が離れにいる間、顔を見せに来たのは
ほんの数回で……余り覚えていない。』
「……どうして離れにいたのか、聞いても良い？」
諸伏が無理にとは言わない、と前置きをして尋ねた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1900人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
沙羅(プロフ) - イル@iruさん» コメントありがとうございます！そう言って貰えて本当に嬉しいです…！！警察学校組の放送開始に合わせてバリバリ更新するつもりなので、どうぞ今後ともよろしくお願いしますー！！ (2021年12月5日 16時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
イル@iru - コメント失礼します！面白すぎて一気に読んでしまいました。これから夢主がどうなるか続きが気になります！更新頑張ってください！！！ (2021年12月5日 15時) (レス) @page35 id: 9f7598e3df (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 神崎さん» コメントありがとうございます！！ゆっくり更新になってしまいますが、全力で書かせて頂きますー！！どうぞこれからもよろしくお願いします！ (2021年9月15日 0時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 凄く面白いです！！続き楽しみにしてます！ (2021年9月15日 0時) (レス) id: 570d2293d8 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - かるーあ・みるくさん» コメントありがとうございます！！またお会い出来て嬉しいです！！まだまだ続きますので、どうぞよろしくお願いしますー！ (2021年7月14日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：沙羅
| 作成日時：2021年7月13日 15時
