検索窓
今日:157 hit、昨日:404 hit、合計:480,337 hit

ページ24

no side





「お!上手くいったみてーだな?」


「バッチリ避難させたのに骨折り損かよ?」




階段から降りてきた伊達、諸伏、外守。
伊達は行方不明の女の子を抱えていた。




「今、何時だい?」


「え?午後4時29分だけど……」


「すまなかったなボウヤ……
あの世で親御さんに詫び入れてくるわ……」





突然時間を聞いて謝る外守。
その瞬間2階から爆発音が響き、
火が上がったのが分かる。





「ば、爆発!?」

「2階にもあったのか!?」





そして外守は諸伏の隙をついて踵を返し、
火が回る2階へと階段を駆け上がった。





「あ! くそっ!」


「よせ諸伏!!」


「もう間に合わねぇ!!」




伊達、松田が叫ぶ。




「引き返せ!!」


『危険すぎる!』


「景ォー!!」





再度、萩原と駿東と降谷が引き止めるも
階段を駆け上がる諸伏。





だが一瞬だけ振り返る。





「表!!桜!!!」


「何言ってんだ?表に桜なんか咲いて無……」


「「「「『!』」」」」





残された5人は顔を見合わせると
次の瞬間には外へ走り出た。





「駿東!この子を頼む!」


『了解!!』





伊達は抱えていた少女を駿東に預け、
他の4人で教場旗を広げた。





外守クリーニングの2階の窓を突き破って
飛び降りてきた諸伏と外守を旗で受け止める。






「ふぅ……」


「し……死なせてくれよ……」


「そいつは無理ですよ……
ちゃんと罪を償ってもらうまではね……」





涙を流す外守を静かに諭す諸伏。
外守は大人しく署へと連行された。





(ヒロ)。』





女の子を警察に引き渡した駿東は、
外守を乗せた警察車両が去った方を見ていた
諸伏の背中に声をかける。





「……ん?どうし─────」





振り向いた諸伏は駿東の腕の中に収まり目を見開く。
それに構わず、駿東は諸伏の背中を軽く叩いた。






『……頑張ったね。』


「!」






たった一言。

されど一言。






諸伏の肩からフッと重いものが降りた。






「うん……」





素直にそう呟いて頷いた諸伏は
駿東の肩に顔を埋めた。





諸伏の意外な行動に若干驚きつつも、
駿東はそんな諸伏の背中を撫で続けた。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (410 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1900人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

沙羅(プロフ) - イル@iruさん» コメントありがとうございます!そう言って貰えて本当に嬉しいです…!!警察学校組の放送開始に合わせてバリバリ更新するつもりなので、どうぞ今後ともよろしくお願いしますー!! (2021年12月5日 16時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
イル@iru - コメント失礼します!面白すぎて一気に読んでしまいました。これから夢主がどうなるか続きが気になります!更新頑張ってください!!! (2021年12月5日 15時) (レス) @page35 id: 9f7598e3df (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 神崎さん» コメントありがとうございます!!ゆっくり更新になってしまいますが、全力で書かせて頂きますー!!どうぞこれからもよろしくお願いします! (2021年9月15日 0時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
神崎(プロフ) - 凄く面白いです!!続き楽しみにしてます! (2021年9月15日 0時) (レス) id: 570d2293d8 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - かるーあ・みるくさん» コメントありがとうございます!!またお会い出来て嬉しいです!!まだまだ続きますので、どうぞよろしくお願いしますー! (2021年7月14日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:沙羅 | 作成日時:2021年7月13日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。