警察もとい公安警察です・３【名探偵コナン】

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no side





『ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。』


「別にオレ達は謝罪して欲しい訳じゃないんだよ？」





駿東は共同スペースの床に頭を擦り付ける。
幸いにも人はこの６人以外いない。

山田吉崎は駿東を軽くぶん殴って
５人に後は任せた、と部屋に戻っていた。

ちなみに門限にも間に合ったため、
消灯時間までお説教タイムだ。




「はは……頭上げてよAちゃん。」




ソファに座るのは向かって左から
松田、諸伏、萩原。
ソファの後ろに降谷と伊達が立っていた。




「んで？何か思い出したんだろ？吐け。」


『えっと……』




背もたれに寄りかかっていた松田が体を起こす。




駿東はぶつかった人に「子猫ちゃん」と言われ、
それは家が火事になった時にも聞いた事。

家族は一家心中ではなく、殺人事件である事。
その際に火をつけられた事を順々に話した。





『一緒にいた猫ちゃんの事を言ってると思ってて…
でも、今日私に言われた。
あの火事の日……
女の人は私の存在に気付いていたんだと思う。』


「でもその時は殺されなかったんだろ？」


『うん……』


「なのに今さら殺りに来るのかよ。
それって不自然じゃねぇの？」


『でも……、』


「降谷ちゃんが言ったように……
コロスつもりだったなら、
Aちゃんは今ここに居ないだろうよ。」


『……そっか。
でも、そうすると何であの女の人は……』




駿東は靄のかかった女の顔を思い浮かべる。
髪が長い、黒い服、それしか覚えていなかった。




「その女に心当たりは？」


『……ない。』


「じゃあ家族が殺された事には？」


『……、』





萩原の問いに思わず駿東は言葉につまる。
「組織」のことは守秘義務のようなものがある。
ＦＢＩとの約束だ。




「あるんだね？」


『ご、ごめん、これは話せない……』


「あ？何でだよ。」


『……守秘義務がある。
国も、関わってくるから……』




駿東はジェイムズ等に
母親がＮＯＣであったことは聞いていた。
故に命を狙われた、という事も。




「オマエん家ヤベェな。」


「こら陣平ちゃん！」


「……じゃあAちゃんはその心当たりから
逃れるためにアメリカ留学したって事で良い？」


『うん、』




諸伏は小さく頷く駿東を見る。




「施設の火事も、その心当たりが原因？」


『……多分。』




駿東は弱々しく返事をした。

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