警察もとい公安警察です【名探偵コナン】

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諸伏side





川の近くの階段に座って空を見上げる。
ジリジリと背中が暑い。



親戚のおじさんに「散歩しておいで」と言われて
外へ出たけど、どこになにがあるか分からない。
あんまりはなれたら家に帰れなくなりそうだし。





日陰に移動しようかな……





『あっ、』





うしろからそんな声が聞こえてすぐに
背中にトンっと小さな何かがぶつかった。


ふりむくと白いワンピースの女の子が
草むらから飛び出してくるところだった。


太陽の光で灰色っぽい髪の毛がキラキラしてて、
とても、キレイだった。
絵本で見た「てんし」みたいだ、なんて。


でもほっぺのバンソウコウが痛そう。





『あーっ！バッタにげちゃう！』


「っ！！」




そう言われてあわてて下を見れば
トノサマバッタがぽつんといた。


そうか、この子はこいつを……
つかまえた方が良いかな。


そっと手を伸ばして両手でつかむ。
女の子にさしだせば女の子はうれしそうにわらった。





『つかまえてくれてありがとう！
びっくりしたよね、ごめんね。』





ボクはだいじょうぶってつもりで首をふりながら
女の子がバッタを虫かごに入れるのを見た。

……なんかすごいバタバタいってるけど、
何びきの虫が入ってるんだろう。





『……？ねぇ、君ひとり？』


「、」




そう言われてたしかにボクは１人だしうなずいた。
女の子はじーっとボクの顔を見るととなりに座った。




『友達と虫取りしてたの。
ひとりなら一緒に遊ばない？』


「！」




そう言われても、
ボクはこの子も、その友だちもしらない。

友だちだって知らないやつがいたら
イヤじゃないのかな。




そう思ったのに、やっぱり声は出なくて、
女の子はすぅ、と息を吸う。





『れーいー！カムヒアー！！』




カムヒアー？なんて意味なんだろう。
もしかしたらこの子は外国人なのかもしれない。

そう思っていたら
うしろの草むらがまたガサガサといい始めた。




「そんな大きな声で言わなくても聞こえてるよ！」




ガサ、と草むらから出てきたのは
きん色の髪と青い目をした男の子だった。

その子はボクを見ると目を見開いた。
友だちが知らないやつといたらそうなると思う。





「だれ？」


『しらない！』


「は？」


『まだ名前きいてないもん。』





……そう言えば名前しらないや。

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