七十九本 ページ32
no side
「私はこの人を信用しているし信頼している。
でも尊敬はしてません。」
「あ"ぁ"ん??」
「Aさんの方がまだ尊敬できます。
ただ五条さんを慕っている点は理解できません。」
『!!』
とばっちりのような意見を受けたAは
ショックを受け固まる。
「上のやり口は嫌いですが
私はあくまで規定側です。
話が長くなりましたね。
要するに、私もアナタを術師として認めていない。
宿儺という爆弾を抱えていても
己は有用であるとそう示すことに尽力してください。」
七海の言葉を聞いて虎杖は
今まであったことを思い出す。
「……俺が弱くて使えないことなんて
ここ最近 嫌という程思い知らされてる。
でも俺は強くなるよ。
強くなきゃ死に方さえ選べねぇからな。
言われなくても認めさせてやっからさ、
もうちょい待っててよ。」
ニッと笑う虎杖。
「いえ私でなく上に言ってください。
私はぶっちゃけどうでもいい。」
「あ ハイ。」
どうでもいい、の圧が強い七海だった。
───────────
────────
─────
「監視カメラには何も映ってなかったんだよね?」
「ええ。被害者以外は少年が一名のみです。」
虎杖と七海は階段を登りながら話す。
犯人は呪霊だと結論付け2人は外へ出た。
「あの少年がやった可能性もなくはないですが、
そちらの身元特定は警察の──────」
【おべおべんとぅ〜】
まるで馬のような呪霊が姿を現す。
気付いた虎杖が構えるが七海はそれを制す。
「コチラは私が片づけます。
虎杖君は、そちらのもう1体を。」
そう言われ虎杖が振り返ると
建物の陰に人なら有り得ない向きに歯が生えた呪霊。
【いいい"〜い せんざい】
「勝てないと判断したら呼んでください。」
「ちょっとナメすぎじゃない?」
「ナメるナメないの話ではありません。
私は大人で君は子供。
私には君を自分より優先する義務があります。」
そう言って七海は眼鏡を押し上げる。
「ガキ扱いならナメられた方が良かったよ。」
「君はいくつか死線を越えてきた。
でもそれで大人になったわけじゃない。」
七海はスーツのボタンを外す。
「枕元の抜け毛が増えていたり、
お気に入りの惣菜パンがコンビニから姿を消したり、
そういう小さな絶望の積み重ねが
人を大人にするのです。」
ザ、と背中から鉈を取り出して七海は構えた。
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easy R!!(プロフ) - 面白くて一気読みしちゃいました、wこれからも応援してます! (2020年12月20日 18時) (レス) id: 1f230199f3 (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - 作品読ませていただいてます!夢主ちゃん可愛すぎるし、五条先生も理想すぎて…妄想に浸っております…笑。これからも楽しみにしてます!!応援してます(*´▽`*) (2020年12月11日 22時) (レス) id: cde300d373 (このIDを非表示/違反報告)
くらくしょん - コメント返し早くて驚きました!涙 ほんとうに応援してますし感動しました!笑 お世辞じゃないですから笑 (2020年12月6日 20時) (レス) id: 15035c8d2a (このIDを非表示/違反報告)
まかろに - これ、、!!!こういうのを待ってたんです、!!!!夢主と登場人物全ての距離感がたまらないし、原作もしっかりおり混ざったストーリーです!!!!だいすき!!続き待ってます、どんなに長いお話でもこれは読めますっ!!!! (2020年11月29日 19時) (レス) id: 4dde0013b7 (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - 関係があまりないこと失礼します。アンケートを取られるとこをハプニングと数えるのでしょうか?あ、コミュ症ならエマージェンシーですね (2020年11月28日 12時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年11月21日 21時