許嫁で純愛 第２章【呪術廻戦】

七十一本 ページ24

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「呪術師続けるなら、喧嘩売る相手は選ぶことね。」


「ウチのパシリに何してんだよ。真依。」




倒れた釘崎に向けられた真依の拳銃を
真希の呪具が払う。




「あら、おちこぼれ過ぎて気づかなかったわ。真希。」


「おちこぼれはお互い様だろ。
オマエだって物に呪力を篭めるばっかで
術式もクソもねぇじゃねぇか。」


「呪力がないよりましよ。
上ばかり見てると首が痛くなるから
たまにはこうして下を見ないとね。」




向き合う禪院姉妹。
先に言い合いを止めたのは真希だった。




「あーやめやめ。底辺同士でみっともねぇ。
野薔薇！！立てるか！？」


「無理よ。しばらく起きないわ。
それなりに痛めつけたもの。」





ビタッ、と真依の眼前に真希の呪具が向く。





「何？やる気？」





そう言う真依の背後で釘崎が立ち上がる。
そのまま首に腕を回して拘束した。





「ナイスサポート真希さん。
おろしたてのジャージにばかすか穴空けやがって。
テメェのその制服置いてけよ。」





私の夏服にしてやる、と睨む釘崎。





「次は体の穴増やしてやるわよ。
あと その足の長さじゃこれは着れないんじゃない？」




それでも煽る真依の首をさらに締める釘崎。
そんな２人に東堂の声がかかる。




「帰るぞ真依。」


「なっ……そんな、伏黒は……」


「大丈夫だ。パンダ達がついてる。」




「楽しんでるようだな。」


「冗談！！私はこれからなんですけど。」





まだやる気がある真依を東堂は駄目だと一蹴する。





「俺にはまだ東京に大事な用があるんだよ。
高田ちゃんの個握がな！！」


「「「……」」」


「乗り換えミスってもし会場に辿り着けなかったら
俺は何しでかすか分からんぞ。付いて来い真依。」


「もうっ、勝手な人！！
アンタ達、交流会はこんなもんじゃ済まないわよ。」


「何勝った感出してんだ！！
制服置いてけゴラァ！！」





去って行く東堂達(主に真依)に怒鳴る釘崎。
そんな釘崎の頭を真希が呪具で小突く。





「やめとけ馬鹿。
ここじゃ勝っても負けても貧乏クジだ。
交流会でボコボコにすんぞ。

……それに、見ろよ。」





ニヤリと笑った真希に釘崎が首を傾げる。





『…………』


「A先生！？」





東堂達の向こう側にAが立っていた。
Aにいつもの穏やかな雰囲気は無かった。

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