許嫁で純愛【呪術廻戦】

四十八本 ページ49

no side




『………』


「……言った通りだったろう、小僧。
さて……古式A、だったな。少し話そう。」


『すく、な……』


「ケヒ、……ああ、まずはソレを抑えねばな。」






宿儺が腕を伸ばす。
Aは軽く身構えるが、宿儺は既に背後にいる。






『！』


「暴れるな。オマエに危害は加えない。」






宿儺の腕はAの喉を掴む。
ほんの少し力が加えられAの体が強張る。






「″大人しくしていろ、俺が話してる″。」


『ﾋｭｯ、』






宿儺の言葉にAの喉が鳴る。
Aは喉の異物感が取れたことに目を見開いた。






『な、にを……』


「オマエの父親を抑えた。
これで気兼ねなく話せる。」


『……″縛り″のつもり？』


「話が早くて良い。この小僧とは大違いだな。
まぁ念の為オマエにも"条件"を話しておこう。

"オマエを殺さない"。
そして"喉の呪いを俺と話す間は抑える"。

その代わり、
"オマエは俺と話をする"。


……いい"条件"だろう？
オマエに不都合なことは無いはずだ。」





ケラケラと嗤う宿儺をAは睨む。
何が目的か分からないから。





『……悠仁は？』


「心配するな。」





そう言って宿儺は自身の胸元を軽く叩く。
Aは溜息を漏らして宿儺を見る。





『何を話すの？貴方と話すことは無いんだけど。』


「まぁそう言うな。
オマエの式神に興味がある。」





宿儺はAの髪を指差した。

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