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四十一本 ページ42

no side





「わざとでしょ。」




高専の遺体安置所的なところで五条が言う。
その部屋には五条、A、伊地知がいた。




「と、仰いますと、」




伊地知がドキドキしながら返事をする。
五条は寝台に座り、Aは虎杖の横に立っていた。





「特級相手、しかも生死不明の5人救助に
一年派遣はあり得ない。」


『……』





Aは虎杖の顔から布を取って
優しく頭を撫でていた。




「僕が無理を通して悠仁の死刑に
実質無期限の猶予を与えた。

面白くない上が僕やAのいぬ間に
特級を利用して体良く彼を始末ってとこだろう。

他の2人が死んでも僕らに嫌がらせができて
一石二鳥とか思ってんじゃない?」



「いやしかし!
派遣が決まった時点では本当に特級に成るとは……」





伊地知が震えながら弁解する。
だが五条は冷たい声で続けた。
Aは再び虎杖に布をかけ五条を見る。





「犯人探しも面倒だ。
──────上の連中、全員殺してしまおうか。」


『…………』





Aは黙ってはいるが頭にはきているだろう。
最強とそれに次ぐ実力者の雰囲気に伊地知が震える。
そこに救世主とも言える人物が入って来た。





「珍しく感情的だな。」


「「『!』」」


「随分とお気に入りだったんだな、彼。」


「僕はいつだって生徒思いナイスガイさ。」




入って来たのは家入硝子。
呪術高専の専属医だ。




「あまり伊地知をイジメるな。
私達と上の間で苦労してるんだ。」


「(もっと言って……)」


「男の苦労なんて興味ねーっつーの。」


「そうか。」


「(もっと言って!!)」





伊地知の思いも虚しく話は進んでいく。





「で、コレが……宿儺の器か。」





家入が虎杖の上から布を取り払う。
横たわる虎杖の胸には穴があいている。





「好きに解剖(バラ)していいよね。」


「役立てろよ。」


「役立てるよ。誰に言ってんの。」





Aは2人の言い合いを眺めてから
家入から布を受け取り畳んだ。





「Aも気に入ってたのか?」


『……みんな、たいせつ、な……せい、と。』





Aは悲しそうに微笑む。
家入もそうだな、と言ってAの頭を撫でた。

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りんごりんご - え、神ですか?こんなに作品の組み立てが上手なの、なかなか無いですよ!神ですか?いや神ですよね? (2021年1月31日 18時) (レス) id: f29ad8ba49 (このIDを非表示/違反報告)
くらくしょん - すごくお話をかかれるのが上手なんですね!、読んでいてとても楽しかったです、これからも頑張ってください (2020年12月6日 16時) (レス) id: 15035c8d2a (このIDを非表示/違反報告)
- 深凪さん» めっさ分かる!唇ちょっとピンクいのがめっちゃ可愛くて、五条先生のカッコいい感じとか余裕がある感じとのギャップヤバくてマジえらい。 (2020年11月30日 19時) (レス) id: 78401eb32b (このIDを非表示/違反報告)
深凪 - アニメ作画良すぎですよね!!私も五条先生の唇ぷるっぷるやんって思ってたので同じこと思ってる人がいて嬉しいです(笑)小説とっても面白いです!更新待ってます!! (2020年11月18日 22時) (レス) id: a6413cd937 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 凄い面白いです!無理のない範囲で更新頑張って下さい! (2020年11月18日 16時) (レス) id: 32b6d86f2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年10月25日 22時

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