1 ページ3
no side
『…………』
「「「……」」」
正門で直立するAに
夜久達３人はおずおずと近寄る。
「A……あの、！」
夜久が意を決して話しかける。
Aはスッ、と手でそれを制した。
『正直に言って、痛かったし辛かったです。』
「「「ｯ！！」」」
Aは無表情で左頬を手で覆う。
夜久は苦しそうに顔を歪めた。
『でも、もう気にしてません。
３人の優しさがよく伝わってきましたし。』
「ｯ……お、怒れよA！！
俺なんて、証拠も無いのにAを敵視して、
１年からずっと一緒に部活してきたのに！！」
「そ、そうですよ！
俺も皆が言うからって理由を付けて先輩を……」
ワッ、と声を上げる山本とリエーフ。
Aは２人にそっと微笑む。
『虎は姫野さんが泣いたから味方したんだよね。
良いじゃん。女の子に優しいってことだよ。』
「ｯ……」
『リエーフだって空気を読んだんでしょ？
いつもは読めないのに……』←
「ｳｸﾞｯ……！！」
それからAは真っ直ぐ夜久を見る。
夜久はもう泣きそうな顔で頭を下げる。
「ごめん、A。本当にごめん。
言い訳かもしれないけどあの時は冷静じゃなかった。
姫野がいつも、Aは仕事をしないって言うから
信じて、それで……」
『夜久先輩。夜久先輩は誰よりも優しいです。
優しくて、後輩を大切にしてくれる凄い先輩です。』
「！」
『そして音駒の誰よりもレシーブが上手いです。
先輩のプレーは凄くカッコイイんです。』
Aは幸せそうな表情を浮かべて話す。
３人は密かに心を奪われた。
『私は皆のバレーをもっと見たいです。
"ゴミ捨て場の決戦"もその先も……！！
だから、こんな事で立ち止まらないで下さい。
凄いバレー、見せて下さい。』
「ｯ……おう！」
「任せろ！！」
「たくさん点決めてみせます！！」
『じゃあ……これで仲直りですね！』
帰りましょう、と３人の背中を押すA。
夜久達３人はやっと笑顔でAを見る。
夜久達と別れた帰り道。
Aは駅間近でふと立ち止まる。
『ストーカーなら通報しますよアカアシクン。』
「ごめん。」
『……ちょっと怖かったんだからね。』
「え、可愛い。(ごめんて。)」←
『逆だわ。』
赤葦は真顔で口元を覆う。
Aは苦笑いしながら赤葦に近寄った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 654人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シマエナガ - めっちゃ面白いです！これからも執筆頑張ってください！応援してます！ (4月11日 16時) (
レス) id: 781c1cc313 (このIDを非表示/違反報告)
sky☆ - この話大好きです！これからも応援します！ (2022年4月20日 23時) (レス) @page18 id: 9b1daafc8e (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - ひにゃ。さん» コメントありがとうございます！全力で挑んで来ます！応援嬉しいですっ！頑張ります！ (2020年9月23日 20時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - さっちゃんさん» コメントありがとうございます！頑張って更新しますので楽しんで頂けたら幸いです…！！ (2020年9月23日 20時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
ひにゃ。(プロフ) - 受験頑張ってください...！応援しています...！ (2020年9月23日 18時) (レス) id: 53ba08356b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：沙羅
| 作成日時：2020年9月7日 18時
