幼馴染は実力派【ハイキュー!!】【音駒】

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no side






『ﾝおはようございまぁぁぁす！！！』






谷地の前に滑り込んだAは

腰を落として無茶苦茶な体勢からトスを上げた。





「ｯ、A先輩っ！？」





ボールは綺麗に弧を描きコートに戻り、

Ｃの位置で止まる様に速度を落とし降下する。





「止まる、トス……！」


『仁花ちゃん大丈夫？』





一同が色んな事に驚くなか、

Aは谷地に向き直り尋ねる。





「はっ、はひっ！大丈夫でしゃしゃす！！」


『間に合って良かった……
ﾊｯ、違う違う間に合って無い！！』←





ピシャーン、と効果音が付きそうな顔をしたAは

慌てて烏養の元へ走る。





『烏養コーチ！！
遅れまして大変、申し訳ありません！！！』


「お、おお……何かあったのか？」


『駅のロッカーに荷物を入れに行ったところ
道に、迷いました！！！』←


「道に……ま、まあ事故とかじゃなくて良かった。
じゃあ気を取り直して挨拶するぞ。
…………全員すげぇ顔してるから。」





Aがグルッと首を巡らせれば

確かに変な顔をした烏野バレー部の面々。





「え、あ……集合！！」





何かを察した澤村が声を張る。

ズラッと並んだ部員達と烏養の横に立つA。





「えー……猫又監督の計らいで
音駒高校から臨時コーチに来てくれた──────」


『水瀬Aです。よろしくお願いします！』


「「よろしくおねしゃーす！！」」





ぺこりと頭を下げるA。

烏養は練習を再開するよう指示を出し

再びコートに戻って行く部員達。





残った(残された)澤村はAに声をかける。





「臨時コーチ……って？」


『猫又監督に貸し出されました。』←


「そんな本みたいに……」


『皆さんに何かを教えるなんて恐れ多いので
せめて精一杯サポート出来るように頑張ります。
どうぞよろしくお願い致します。』


「こちらこそよろしく。
Aのバレーの腕前は誇っていいと思うよ。」






にっ、と笑う澤村に

Aは胸を抑えて膝から崩れ落ちる。←






「Aｯ？どこか痛いのか！？」


『我が生涯に一片の悔い無し……』←


「え……」


「こりゃ死因は大地だべ。」


「俺！？」


「"不意打ち！爽やか大地スマイル"食らったら
そりゃこうなるべ〜？」


「よく分からないがふざけてるのは分かった。」←


「え"っ、」


「スガは大人しく練習に戻りなさい。
Aは元気なら立ち上がる！」


「『ハァイ！！』」←

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