13 ページ47
姫野side
バシャ、と少量の水を服にかける。
コイツの為に濡れるとか嫌だけど。
『えっ、』
驚くAの顔にも水をかけた。
『ちょっと何するの……!?
って姫野さんも濡れてるし……』
「…………」
『……タオル取ってくるね。』
ずぶ濡れで走って行くA。
あはは、面白い!写真に撮れば良かった!
「A、姫野〜ドリンク作れたか?」
後ろから聞こえてきたのは衛輔先輩の声。
初日で名前呼びしちゃった♡
「えぇ!?姫野、お前どうした!?濡れてんぞ!」
「うぅ……衛輔せんぱい……?
何でもないんです……私が鈍臭いから……」
必死に涙をこらえる顔をすれば
さらに焦った顔をする衛輔先輩。
私ってば名演技ね。
「何があったんだ?」
「いぃんです……私が悪いんです……」
「…………Aに何かされたのか?」
「ッ!」
ビク、と肩を揺らせば衛輔先輩は私の背中を撫でる。
「大丈夫、ゆっくりでいいから。な?」
「じ……実は……」
それから私はゆっくり口を開く。
「A先輩は私にいっぱい命令するんです……
早くドリンク作って、とか……
ドリンク作ってる途中でタオル取ってきて、とか。
この……濡れてるのも……
遅い!って水をかけられちゃって…」
「……今Aは?」
「部室の方へ行きました……
もしかしたらサボりかも……」
「……そうか。
マネージャー初めてなのに辛かったな。
大丈夫、俺からちゃんと言って──────」
「ッ大丈夫です!」
衛輔先輩の声を遮る。
いい後輩を演じなきゃ、ね?
「私がガマンすれば良いんです!
仕事が遅いのは事実ですから……良いんです……
衛輔先輩達に迷惑かけられないので……
私が、頑張りますから……」
「ッ……姫野、無理しなくて良いんだぞ?
……俺もAの様子は見とくから、
何かあったらすぐ言えよ?」
「ッはいっ……ありがとうございます衛輔先輩っ!」
その時ちょうど向こうからAが走ってくる。
衛輔先輩は少しだけ私の前に出てくれた。
「危ない!!!」
「「!?」」
誰かの大声にAが横を向く。
それとほぼ同時にアイツはうずくまった。
「ッうわぁぁ!!水瀬ごめん!!!大丈夫か!?」
『ッ……』
衛輔先輩が走って行くから仕方なく私も後を追った。
434人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅(プロフ) - 分かりました!ありがとうございます!続編も楽しく読ませていただきます!これからも無理しないで頑張ってください! (2020年8月11日 10時) (レス) id: 5c635e6563 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅 - 紅さん» 別垢からの返信ですみません。初コメントありがとうございます!!申し訳ありません!!何のミスかやらかしました!!きちんと公開し直したのでお時間ある時にぜひ見てみて下さい!!続編の方でも、どうぞよろしくお願いします!!! (2020年8月10日 23時) (レス) id: d122e1271c (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - それと大変申し訳ないのですが、私の家Twitterが禁止されていてパスワードが分からないのですが、教えていただけないでしょうか。無茶なお願いと長々としたコメントすみません。 (2020年8月10日 22時) (レス) id: 5c635e6563 (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - 初コメ失礼します!続編のお知らせページの夢主と木兎さんの会話とその後のページの夢主と木兎さんの会話が可愛すぎます!可愛いが渋滞してました!最高です!続編も楽しみにしていますね! (2020年8月10日 22時) (レス) id: 5c635e6563 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - Rさん» コメントありがとうございます!正直、行き当たりばったりで書いてます()どうなるか分かりませんが頑張ります()どうぞ応援よろしくお願い致します!!(?) (2020年7月26日 12時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:沙羅 | 作成日時:2020年5月23日 21時