９月・続続続続々 ページ27
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翌日。
絶好の収穫日和だった。
北はコンバインと呼ばれる収穫用の機械を使い、
Aは鎌で隅の方から刈っていく。
『ふぉぉ……！！ずっしりしとる……！！』
両腕に抱えた稲穂をキラキラした目で眺めるA。
『新米や……！！新米やぁああ！！』
「はは、えらい嬉しそうやなあ。」
『自分の体も同然の土地で
こんなええお米が穫れて嬉しいねん！！』
刈り取った稲は根元の方で縛り
逆さにして干す「はざ掛け」の準備をする。
『はざ掛け一番下は終わったなあ。』
「せやな。ちょお車から梯子を降ろしてくるわ。」
『あ、ええよ信ちゃん。うちが上に乗るわ。
信ちゃんは稲束を投げてや。』
「？」
Aはキョロキョロと辺りを確認してから
ふわりと飛び上がる。
「おお……飛べるんか、」
『これでも一応、神様やねん。自由やで。』
いひひ、と笑ったAは北から受け取った稲束を
順番に掛けていく。
「ほい、」
『よいしょ！』
テンポよく進む作業。
このチームワークの隣に出るものは無いだろう。
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『──────こんなもんかな！』
すっかり日も暮れて農家達は片付けを始める。
北達も同様だった。
「だいぶ早く終わったなあ。3分の2は終わったで。」
『信ちゃんほんまに米作り初めてなん……？
すんごい手際ええやん……』
「そらAが手伝ってくれたからや。
コンバインの操縦も初めてやったで。」
『よ、よお事故らんかったな……』
「ふふ、何とかな。」
Aは稲株の上を飛び石のように渡りながら
軽やかに移動していく。
「あ、明日な俺の知り合いが来る予定なんやけど…
Aも会ってみるか？」
『ほんま！？信ちゃんの友達会いたいわ！
あれか？ばれー部やった人？』
「せやで。同級生や。」
『楽しみや！
あー……信ちゃんの友達ならええ人なんやろなあ！』
ふふふ、と楽しそうに笑うAに
北も安心したように微笑む。
「めっちゃええ奴らやで。」
『早く明日にならんかなあ！
あ、向こうの田んぼも収穫終わったみたいや。
お？あちゃ……あっちの田んぼは不作かあ……』
Aはくるくると回転しながら一喜一憂していく。
『信ちゃんの田んぼはダントツで豊作やで！』
「Aのおかげやな。」
『な、なんや照れてまうやんか〜このこの〜』
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沙羅(プロフ) - トロピカーナブランケットツッパーナムルさん» めコメントありがとうございます！！そう言って頂けて本当に嬉しいです！！読んで頂きありがとうございました！！！ (2021年7月4日 0時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
トロピカーナブランケットツッパーナムル - いやこの作新ガチ好き (2021年7月3日 17時) (レス) id: 99e5f8b903 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - でこりんまんさん» コメントありがとうございます！来て貰えて本当に嬉しいです…！！切ない、でも幸せなお話が書きたかったのでそう言って貰えて私も感涙です……！！！読んで頂きありがとうございました！！ (2020年10月26日 12時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
でこりんまん(プロフ) - 幼なじみは個性的から飛んできました……！凄く素敵なお話でうるうるしながらよませていただきました……！！ (2020年10月26日 8時) (レス) id: 5f3c679f42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2020年10月25日 19時
