壱 ページ3
．
『天元！』
「なんすか？」
こそりとも足音をさせず
それこそまるで忍の様に駆け寄ってくる師範。
『丁度良かった、
ぱ、と両手を広げる師範。
俺は思わず顔を
仕方ねぇと思う。俺は悪くねぇ。
「…………断る！！」
『えー』
無論、俺は派手に断った。
が師範は諦める筈もなく俺に手を伸ばす。
「だああぁ！！やめろ！！離せ！否、降ろせ！！」
『はっはっは、口が悪いな天元君』
俺の背中に手を回して横抱きにし
そのまま軽々と持ち上げる師範。
ホントなんなんだこの人。
俺の体重は九十
「…………化け物」
『何か言ったか天元』
「いえ何も」
いけね、師範も耳が良かったっけな。
『む……矢張りこの間の怪我で足腰が弱ったか……』
"この間の怪我"……？
「…………師範？？」
『ﾋｪｯ』
「その話、詳しく聞かせて貰うぜ」
身を捩って師範の腕から逃れ
今度は俺が師範を抱え上げる。
『治った！治ったぞ私は！』
「お黙り」←
『お母さんかお前は』←
そんな軽口を叩きながら
師範の屋敷にズカズカと入って行く。
「まだ違和感あるんだろ。休んでてくれよ」
『……天元はいい子だね』
「今更だぜ師範」
『ふふ、そうだね。天元は昔からいいk……
いい子だったか？お前。問題児だったろ？？』←
「師範に言われたくねぇ」
『それこそ昔の話だ。お前が鬼殺隊に入る前の』
師範がよく居る和室の座布団に師範をおろす。
『ったく……ありがとね、天元』
顔に熱が集まるのがわかった。
平静を装いつつ軽く返事をして部屋を出る。
あんだけ男みたいに話してたくせに
全然、可愛げなんてなかったのに、
そうやって優しく笑うから。
「…………嫁にしたい」
そう思っちまうんだよなぁ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 650人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
沙羅(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます！！宇髄さんカッコイイですよね……！！もっとカッコイイ宇髄さんを書けるよう頑張りますので、ぜひ続編の方もよろしくお願いしますー！！ (2020年1月30日 21時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - コメント失礼します！宇髄さんは私の推しなので、すんごいかっこいいなあ…。とか思いながら見てます！頑張ってください！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 4db94b3ad0 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - めぐちゃんさん» コメントありがとうございますっれ分かります…宇髄さんカッコイイですよね！もっと夢主を素敵な女性に書けるよう、頑張りますね！ (2020年1月11日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃん - コメント失礼します！！宇髄さんはカッコいいし夢主ちゃんもかわカッコよくて面白いです。頑張って下さい！ (2020年1月11日 0時) (レス) id: 0087c5132c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：沙羅
| 作成日時：2019年12月29日 21時
