喧嘩２ ページ41
no side
一方のAは駅のコインロッカーに荷物を詰め
フラフラと路地裏を歩いていた。
『はあ……』
大きな溜息を漏らしたAに
背後から元気な声がかかる。
「あーっ！Aちゃんです！！
こんな路地裏で何してるんですか？」
『……トガ、ヒミコ。』
「わー！！そうです！トガです！
覚えててくれたんですね！嬉しい！」
ぴょんぴょんと跳ねながらトガはAに抱き着く。
『…………』
「……元気、無いです？」
Aの無反応さにトガは首を傾げる。
それから手を引いて廃ビルに連れ込む。
『ちょっと……』
「Aちゃんは私とは敵だけどお友達です。
お友達の話は聞いてあげます！」
階段を上って屋上の扉を開けると
２人は近くの段差に腰掛けた。
「ここなら誰も来ません！
Aちゃん、話しても大丈夫ですよ！」
『……──────実は、』
Aはポツリポツリと話し始める。
トガは黙って聞いていた。
『──────ってことがあったの。
私、どうすれば良いのかな、』
「……好きな人とは一緒に居たいよねえ。
私も好きな人とは同じになりたいから分かります。」
うつむくAを優しく抱き寄せたトガ。
Aは大人しくトガの肩に顔を埋める。
「Aちゃん、敵連合に来ます？」
『え"っ、』
「弔くんも喜びますよ！」
『いや……それは、』
「……じゃあどこに帰るの？」
『！』
じ、とトガの瞳がAを見つめる。
「Aちゃんが過ごしやすい所に居た方が
ずっとずっと生きやすいはずです。
でも、嫌いじゃないなら離れちゃダメです。」
『ｯ……』
「今のAちゃんはお友達だから、
無理に連れてったりしないよ。……決めて下さい。」
『………トガ…ちゃん、ありがとう。
私、ちゃんと家に帰ります。』
「……はい！
このことは弔くんには秘密にしておきます！
Aちゃんも皆に秘密ですよ！」
『うん、ありがとう。秘密にする。』
「じゃあバイバイですね！
あっ、でもたまにはお話したいなあ……！
なので、お友達として女子トークしましょう！」
『そうだね。お友達としてなら、良いかな。
またね、トガちゃん。』
「はい！」
手を振ったAは廃ビルを出る。
トガは少しだけ寂しそうに空を見上げた。
続く (更新停止中)
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ユキヒメ - このカラオケネタ声優いじりだね！ (2021年7月10日 10時) (
レス) id: 797b99f061 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - あーゆーさん» リクエストありがとうございます！！書いてみようと思います！！ただ、夏季休暇中も受験生という事で忙しく、やはりお時間いただいてしまうかもしれません。どうかご了承ください…！ (2020年7月31日 17時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
あーゆー - 夢主ちゃん、風邪と女の子の日でダブルパンチ、相澤先生に甘えるなんてどうでしょう。書きにくい、あるいは気持ちが乗らないのであれば無理して書かなくても大丈夫です。 (2020年7月31日 13時) (レス) id: e9e8feb72e (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 雷斗さん» いつもありがとうございますー！！楽しそうですねそれ！！！やります！やらせて下さい！(笑)ちょっと時間かかったらすみません！！ (2020年3月27日 11時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
雷斗 - 相変わらず面白いっ！！最高や！！2回目ですけどリクいいですか...??1Aが夢主ちゃん以外幼児化してる！？って言うの出来たらやってみて欲しいです！やりにくかったら無理をせずにです！ (2020年3月26日 22時) (レス) id: ecb0b24c21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2019年9月22日 10時
