No.６５ ページ26
※会話多め
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no side
『初めて会ったのは十年くらい前。
お母さんに頼まれた掃除洗濯と
お父さんに頼まれた部屋の片付けをしてて……
終わるのが遅いって怒られちゃったの。
お母さんに叩かれて…お父さんにも蹴られてね、
それで……腕を掴まれて外に出された。
そのままお父さんに公園まで連れてこられて
鉄棒と腕を縛られた。
「反省しろ」って言われて
お父さんは家に帰っちゃったの。
誰も助けてくれない。
誰もお父さんに何も言ってくれない。
皆、帰っちゃった。
独りでボーッと縛られたところを見てたら
「何してるの？」って声をかけられたの』
Aは黒い瞳をさらに暗くして話す。
今にも泣きそうな顔だった。
『淡い水色の髪の人が立ってた。
お兄ちゃんにも見えたしお兄さんにも見えた。
名前を聞かれて答えたら
「可愛い名前だね」って撫でられたの。
撫でられたことなんて無かったし
怒鳴り声じゃなかったから凄く安心した。
それから私が公園に連れてこられると
とむらも居て、よく話しかけてきたの。
いつも「可愛い」とか「大丈夫？」とか言って
紐を解こうとしてくれた。
バレたら怒られちゃうから断ってたけど。
で、両親は死んじゃって
消太に着いて行ったから引っ越したし
もうとむらに会うことは無かった』
「それでこの間が再会だったと」
相澤は静かに言った。
小さく手招きしているのは
Aが過去を話す時は泣きそうになるから。
Aは素直に相澤の元に行く。
相澤は優しくAの頭を撫でる。
「辛いこと聞いて悪かった」
『ううん……私も敵と会ってごめんなさい……』
あからさまにショボンとするAを
相澤はそっと抱き締める。
「良いか？これからは気を付けろよ。
俺だってずっと守ってやれる訳じゃないんだ」
『うん……』
「…………にしても」
『？』
「これ、気に食わねぇな」
相澤は首筋の紅い華を指先で撫でる。
Aはくすぐったそうに身をよじる。
『き、気に食わない……って』
「…………」
ジト目で見られAは首を傾げる。
「…………じっとしてろよ」
『え、』
相澤は左手でAの頭を自分の肩に押し付け
反対の手はAの腰をホールドした。
『しょ、消太……？チクッて……』
「ん、終わり。早く教室に戻りな」
『え……』
納得しない表情のまま
Aは指導室を追い出された。
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沙羅(プロフ) - ゴーストさん» コメントありがとうございます！！弔くんキャラめちゃくちゃ崩壊してます(真顔)でもありがとうございます！！もっと面白く書けるよう頑張りますー！！ (2020年4月8日 17時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - エリィさん» コメントありがとうございます！お返事が遅くなりすみません！！弔くんもっとデレさせたいです……でもっ、敵だからっ…みたいな() (2020年4月8日 16時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
ゴースト - とむらのキャラ崩壊っぷりが凄い好きです！！ (2020年4月8日 16時) (レス) id: e9859dda90 (このIDを非表示/違反報告)
エリィ - いやぁぁぁ弔のデレがっデレがっ尊いイイぃ (2020年1月5日 0時) (レス) id: 09090d6677 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - noiseｰノイズさん» うわぁぁ！？ご指摘ありがとうございます！ホントですね！？直してきました！ありがとうございます！！ 今後も相澤先生とジャンジャン絡ませますね！Part３もよろしくお願いしますー！ (2019年8月14日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2019年8月2日 19時
