No.５８ ページ19
no side
翌日、Aは相澤の入院する病院にいた。
『……あの、相澤消太って人の病室は……』
「相澤さんは○○号室ですよ」
受付のお姉さんに真顔では尋ねていた。
お姉さんは笑顔で答えてくれた。優しい。
『……ここだ』
Aは静かに扉を開く。
どうやら一人部屋らしく
窓際のベッド一つだけだった。
『……寝てる……？』
Aはそっと相澤の顔を覗き込む。
相澤は包帯でぐるぐる巻きにされており
見えている肌はほとんど無かった。
『……邪魔しちゃって、ごめんなさい』
Aは深く頭を下げて謝る。
相澤は眠っているのか返事はない。
『……敵に、気を取られてしまった。
消太を助けに行けたはずなのに、行けなかった。
私の"治癒"でもっと早く治せば良かった。
そうすれば消太の"個性"に必要不可欠な眼に
後遺症の不安なんて残らなかった……！』
Aは泣いていた。
自分の腕の怪我なんて忘れて
相澤の包帯で巻かれた手をそっと握っていた。
『ごめん……ごめんなさい……消太……ｯ』
「なに泣いてんだ」
『！！』
包帯の隙間から相澤の瞳が覗く。
寝起きでは無さそうだった。
『消太ｯ……大丈夫？痛いとこない？
ごめんね、邪魔しちゃって、私のせいで……』
「落ち着け落ち着け。
ハイ息吸ってー……吐いてー……」
『ｽｩ………ﾊｧ…………』
相澤に促され深呼吸するA。
「落ち着いたか」
『う、うん……』
座れ、と椅子を指されAは大人しく座る。
「で、なんで泣いてんだ」
『……だって、私のせいで消太が……』
「何言ってんだ」
『え、』
Aは目を見開く。
「お前が肘を"治癒"してくれたから
攻撃できる時間が伸びたんだ。
死柄木がAに気を取られている間に
多くの敵を減らすことが出来た。
……お前が来たから頑張れたんだ」
『……』
「自分を……責めるなよ」
相澤は先程よりも強く手を握る。
Aは目を大きく開いて
ボロボロと涙をこぼす。
『消太……ｯ』
「……ありがとなA」
『うぅ〜……ごめんね消太ぁ……
ありがとうぅぅ………！！』
Aは涙の海が出来るんじゃないか、
というぐらい涙を流して相澤に抱き着く。
『うわぁぁぁん──────』
「不安にさせたな……」
面会時間終了まで
Aは相澤に抱き着いて泣き続けたとか。
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沙羅(プロフ) - ゴーストさん» コメントありがとうございます！！弔くんキャラめちゃくちゃ崩壊してます(真顔)でもありがとうございます！！もっと面白く書けるよう頑張りますー！！ (2020年4月8日 17時) (
レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - エリィさん» コメントありがとうございます！お返事が遅くなりすみません！！弔くんもっとデレさせたいです……でもっ、敵だからっ…みたいな() (2020年4月8日 16時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
ゴースト - とむらのキャラ崩壊っぷりが凄い好きです！！ (2020年4月8日 16時) (レス) id: e9859dda90 (このIDを非表示/違反報告)
エリィ - いやぁぁぁ弔のデレがっデレがっ尊いイイぃ (2020年1月5日 0時) (レス) id: 09090d6677 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - noiseｰノイズさん» うわぁぁ！？ご指摘ありがとうございます！ホントですね！？直してきました！ありがとうございます！！ 今後も相澤先生とジャンジャン絡ませますね！Part３もよろしくお願いしますー！ (2019年8月14日 21時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2019年8月2日 19時
