No.３５ ページ38
no side
轟の氷がAに伸びる。
Aは赤い炎でそれを防ぐ。
『……焦凍の、自由だけどさ』
炎で牽制しつつAは話し出す。
『……
「……戦闘においてこっちは使わねぇ」
『そっか』
Aは思い切り炎を出して全身に纏う。
『なら、遠慮なく』
「……」
『"炎"の"個性"において、負けないよ』
「！」
その言葉に轟が反応する。
「ﾁｯ……」
『…………焦凍はさ、両親いる？』
「は？」
思わず轟は伸ばしかけていた腕を止める。
Aの表情は炎に遮られて見えなかった。
「…………いる、にはいる」
『…………そっか。変なこと聞いてごめん』
僅かに炎の切れ間から見えたAの表情は
酷く、悲しく見えた。
『……どんな親でも、親にはかわりないよね』
「……！」
『私は、正しかったんだよね。
あの人たちは怖くて怖くて仕方なかったけど、
私の、親だもんね？』
「おい……」
Aは泣いていた。
その涙も炎で蒸発しすぐに消えていくが。
『あんなヒーロー、ヒーローじゃないよね。
あぁ、あぁ、消太に会えて良かった。
会ってなかったらきっと私はここに居ない』
「……？」
狂気だった。
ただただ炎の中で泣いて喚くAは
轟にはよく分からなかった。
『痛い、って私も痛かったよォ？おかぁさん。
苦しい、って私も苦しかったよ？おとぉさん。
ヒーローって名乗るアナタも許せないけどさァ……
ちょっと感謝した自分もいたよ、ふふ。
ヤダヤダ、違う、これは幻覚。消えて、消え、て
もう、終わった終わったこと。助け、やだ、あ』
膝をついてガクガクと震えるAに
轟は何も出来ずに見ていた。
《不知火少女！！？どうしたんだい！？》
『オー、ル、マイトォ……？
おかぁさんが、おとぉさんが、いる、んです。
目の、前に。炎の、中にぃいやだぁぁぁ！！！』
《！？》
「Aｯ、誰も居ないぞ！」
目を抑え泣き始めるA。
炎もゆっくりと消え始めていた。
《轟少年、中断だ。その場で待機するように》
轟のイヤホンでオールマイトの声が響く。
「……分かりました」
Aは小さくうずくまって
まるで怯える幼い子どものように泣いていた。
- - - - - - - - - - - -
うわぁシリアスゥ……何書きたいんだ自分。
気狂いしてないです！！幻覚を見ただけです！！
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凌緋(プロフ) - リンクに飛んだんですけど無かった(？)です。貼り直していただけると幸いです。いつも素敵な作品をありがとうございます (2021年5月21日 19時) (
レス) id: 7c3726ee78 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - あずきさん» 恐らく保存期間が過ぎてしまったか、元のデータが消えてしまいました……またいつか貼り直します！ご連絡ありがとうございます！！そう言って貰えて嬉しいです！！頑張って更新していきますー！ (2021年4月6日 14時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
あずき - 多分イメ画はれてないと思います。キャラの描き方？とかがすごい好きです！ (2021年4月6日 12時) (レス) id: 655ef0306f (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 龍花さん» こんにちは！コメントありがとうございます！そう言って貰えてより頑張れます(感涙)ギャグを取り入れつつ書いていきますので、どうぞ今後もよろしくお願いします！！ (2020年3月5日 13時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
龍花 - こんにちは！いつも見ています！小説とても面白いです！私相澤先生推しなので見ててとても面白いし楽しいです！相澤先生と夢主のノリがめっちゃ好き！これからも頑張ってください！ (2020年3月5日 13時) (レス) id: fe502d7723 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙羅
| 作成日時：2019年7月27日 21時
