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8話 ページ9

no side



陽は傾き、空は茜色に染まっていた。

そろそろ探偵社の定時である。



太宰「兄さん!これ、私の部屋の鍵」

貴方『有難う』



太宰はAに鍵を渡す。



貴方『治は帰らないのかい?』

太宰「兄さんの手前…一応?不本意だけど??
私が請負った分の仕事は片付けようかなって」

貴方『前半の言葉が無ければ花丸だったのに』

太宰「うふふ、直ぐに終わらせるから!」



Aは少し太宰を見た後

にっこり微笑んで『判った』と云う。



貴方『それじゃ、私は先に失礼するよ。
探偵社の皆さーん!お邪魔しましたぁ』

乱歩「またねA!」

晶子「何時でも来なよ!」

中島「楽しみにしてます!」



ヒラヒラと手を振ってAは探偵社を後にする。



扉が閉まりAの足音も聞こえなくなった頃

太宰はさて、と切り出した。



太宰「皆に提案があるのだけど」

乱歩「云うと思ったよ」

晶子「流石の妾でも予想できてたね」

中島「僕は賛成です!」

太宰「ありゃ……矢っ張り?
まぁ勿論、兄さんを入社させたいのだけど…」



楽しそうに太宰は云う。



中島「でも善いんですか?
社長とか国木田さんとか…皆さん知りませんよ?」

太宰「社長には是非乱歩さんから口添えを」

乱歩「えー…しょうがないなぁー」

太宰「ありがとうございます!」



乱歩は棒付き飴をクルクル回して

駄菓子三日分、と太宰に告げた。



太宰「一週間分でも買ってきますね。
…そろそろ国木田君も帰ってくる頃かな」

晶子「賢治や谷崎も戻るッて連絡が来たよ」



与謝野がそう云った時、

丁度探偵社の扉が勢いよく開いた。



賢治「ただいま戻りました!」

谷崎「け、賢治クン速いよ……」

独歩「予定時刻丁度だ」



ニコニコと笑う賢治、

肩で息をする谷崎、

腕時計を見て頷く国木田の帰社である。



太宰「三人ともお疲れ様ー!
ところで国木田くーん!お話があるのだけどー!」

独歩「先に報告書を書く。話はそれからだ」

太宰「急ぎの話だよ!」

独歩「……手短に話せ」



パソコンを起動させながら国木田は云う。

太宰は国木田の横に立って話し始める。



太宰「実は私の兄さんが──────」


.









.









独歩「……太宰の兄をォ??」

太宰「そうなのだよ!どうかな!」

独歩「どうせ其奴もろくでもない奴なんだろ?」

中島「あ、それは僕達が違うと証言します!」




それを聞いた国木田は顔をしかめて唸り考え始めた。

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沙羅(プロフ) - キミナさん» 閲覧ありがとうございますー!ホントですか!?嬉しいです!!その他リクエストも受け付けてますのでお願いします(笑) (2019年7月8日 7時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
キミナ(プロフ) - リクエストありがとうございます!とても良かったです! (2019年7月7日 21時) (レス) id: e2ae360d42 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - オンさん» 更新後の閲覧ありがとうございます!喜んで頂けて私も嬉しいです!今後のリクエストも是非お願い致します(笑) (2019年7月5日 7時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
オン - ああああああ、ありがとうございました!自分が思っていたよりもとっても素敵でした。コメントの返事や、リクエストの更新、本当にありがとうございました(^~^) (2019年7月4日 20時) (レス) id: 8d5683d37d (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - キミナさん» リクエストありがとうございます!一つづつリク消化して書かせて頂きますね! (2019年7月4日 15時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年6月12日 7時

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