よんじゅうさん ページ44
貴女side
【10年前18歳】
少女「おねぇちゃん、さむい…」
貴女『私の毛布、使っていいよ』
毛布と云っても薄くて
あんまり温かくはないけれど。
少年「なんで、きょうはここなのかな」
確かにそう。
ここは私達が過ごすいつもの部屋ではない。
貴女『シマザキさんの考えがあるんだよ…きっと』
少年「そっか……」
窓が無いこの部屋は寒い。
子ども達は一つに固まって暖をとっている。
貴女『…何か聞こえる』
私はそっと鉄扉に耳をつける。
ひんやりとした感触が耳に伝わる。
島崎「マ────爆──を!?─囲──て─の─」
シマザキさんの焦った声。
鉄扉が厚いせいであまり聞こえなかった。
.
不意に嫌な汗が背中をつたう。
貴女『な、に…!?気分が、悪い……』
薬の副作用とは違う。
何?何なの……?
刹那、地面が揺れる。
子ども達が悲鳴をあげ慌てだす。
貴女『地震!?』
シマザキさんが、云っていた、の、は
「……──爆弾を!?──……」
貴女『地震じゃない、爆弾だ!!!』
慌てて近くにいた子を抱き寄せる。
遠くの子は、守りきれない…!!
貴女『皆!!伏せ────』
その先は云えなかった。
破片となって天井が降ってきたから。
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沙羅(プロフ) - ミズミズさん» コメントありがとうございます!本当にありがとうございます...これも皆様のおかげです!相変わらず更新はゆっくりですが今後ともよろしくお願い致します! (2019年3月9日 12時) (レス) id: 1f154ecd75 (このIDを非表示/違反報告)
ミズミズ(プロフ) - 続編おめでとうございます!いつも楽しみに更新待ってます。頑張ってください! (2019年3月9日 11時) (レス) id: ce434b4809 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沙羅 | 作成日時:2019年3月9日 8時