幼馴染は凄い【ハイキュー!!】【音駒】 (ページ6)

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２話ページ6

黒尾side

部室の椅子に座るA。

シャカシャカとペンを走らせる音が響く。

「A、帰ろうぜー」

『まだ記録終わってないから先帰って良いよ。』

「暗いのに置いてくわけねぇだろ？」

『あれ……？テツがイケメンに見える……
とうとう私も末期か……』

「失礼この上ないな？？」

せっかくの善意を……

『冗談だって。テツは昔からイケメンだもんねー』

「は？」

『え？』

今、昔から(・・・)って言ったか？

いやいや、Aはそんな軽々しく言わないよな。

「な、んでもねぇ。早く終わらせろ～」

『……？変なテツ。はい、終わったよ。』

ぱたん、とノートを閉じて

Aは荷物を持って立ち上がった。

「んじゃ帰るか。」

『アイス食べたい。』

「太るぞ？」

『……わー！テツ奢ってくれるの！？嬉しい！』

「おい。」

凄い笑顔で俺を見るA。

太るとか嘘に決まってんじゃん？

Aはその辺の女子より断然細い。

てか太ってるのを見たことが無い。

「しょーがねーなー……
いっちょお兄さんが奢ってやりますか！」

『！え……嘘だって！自分で買うよ！』

「気にすんなって。」

『いやいやいや、大丈夫だってばよ。』←

「忍者か。」

ワタワタと焦ったように俺を見上げるA。

上目遣いとか……クるものがあるよな。←

他に野郎が居なくて良かったわ。

『……なら私もテツに何か買う。何が良い？』

「あー……んじゃあAのキス？」

『買うって言ってんじゃん？？？』

「物は買わなくて良いから欲しいなぁ～？」

ひょいと顔を覗き込むとパッと視線を逸らされた。

照れてる？

『…………キスは駄目。
テツがちゃんと好きな人に貰って。』

「！」

『でも、ギュッてするのなら良いよ。
海外でもよくある"お礼"のギューってするやつ。』

「……ハグ？」

『そうそれ。何で出てこなかったんだろ。』

可愛いかよ。←

何で"ハグ"って言えねぇんだよ。

可愛いかよ。(2回目)

「……言ったな？ハグするって言ったな？」

『ハグだけ(・・)ね？それ以外は無いよ。』

「まだ(・・)、な。」

『は？』

「なんでもねーって。ほら店閉まんぞ！」

『あっ、ちょ、』

Aの左手を軽く引いて走る。

もちろん足にも負荷はかけられないからゆっくり。

.

…………Aとバレーやりてぇなぁ。