幼馴染は凄い【ハイキュー!!】【音駒】 (ページ38)

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貴女side

新幹線に乗り込んで椅子に座る。

腕に抱えていた及川さん達に貰ったお土産を置き

１つづつ丁寧にカバンへ入れていく。

「すげぇ量だな。」

『ふふ、及川さん意外と良い人だからね。
……普段はまぁ、めんどくさい人だけど。』←

「直球すぎだろ。」

『夜久先輩も似たようなもんでs((』

「お前なぁ……キャラ変し過ぎなんだって。」

『自覚済みでございます。』←

通路の向こうに座る夜久先輩に笑顔で頭を下げる。

夜久先輩って怒らせると怖いけど面白いよね。

「何か失礼なこと考えてんだろ。」

『イエイエ滅相モナイ。』

「片言。」

否定の意を込めて右手を左右に振れば

ツキリと小さな痛みと僅かな違和感。

えー……治ったと思ってたのに。

いや治ってるんだけどさ。

急に動かしたからかなぁ。

「痛むか？」

『……いや？そろそろ検診かなって。』

テツに覗き込まれて一瞬焦る。

普段おちゃらけてるくせに鋭いんだから。

「……ならいーけど。
まぁ今週末の部活は休みだから病院行っとけよ？」

『え、休みなの？初耳！』

「体育館工事・第１弾。」←

『第２弾があるの？？』

何か体育館に不備あったかな。

……立て付けの悪い扉と、壊れた照明。

後はバレー部がぶち破った錆びた窓の柵。←

『……めっちゃ工事必要だったわ。』

「だろ。
公立高校だから回数分けて工事するんだと。」

「金曜日は筋トレする予定だけど
土曜日はオフになると思うよ。」

夜久先輩の向こうにいた海先輩が教えてくれる。

うわぁ筋トレかぁ。研磨大丈夫かな。

『分かりました。
んー……じゃあ土日で行けるかな……』

「担当医って都内の病院に居ねえの？」

『この前、異動したって手紙が届いた。
まぁカルテあるから大丈夫だとは思うんだけど。
知らない先生と話したくない。』←

「ワガママか。」

『安本先生(担当医)は無言でも通じるから。』←

そう。

安本先生は何も言わなくても

私の言いたい事を汲み取ってくれる先生なのだ。

『何っで他県に異動したんだ……！！』

「……Aが他の先生で我慢すれば良いんじゃ？」

『ヤです！！無理です！！』

「人見知りだけど人見知りじゃないんだから
他の先生でも大丈夫じゃない？」

『海先輩。病院の先生って怖いんですよ？』

スッ……と声のトーンを落とせば

温度がほんの少しだけ下がった気がした。←