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no side




ほぼ強制的に直井に連行されたAは

再び烏野の元へ。





「8年ぶりか?なんだよ烏養。そのアタマ。」


「…うっせーな。お前は変わんな過ぎだろ。直井。」





そう言いながら握手を交わす2人。

Aは空気を読んで黙っていた。





「「俺ら万年ベンチ暖め組!!」」


『知らんがな。』←





思わずツッコミを入れたAは

もう諦めたように武田一鉄の元へ近寄る。





『武ちゃん!!』←


「えっ!あっ!え!?み、水瀬さん!!」


『あっ、武ちゃん先生ですね。ゴメンナサイ。
烏野の先生だったんですね〜』


「何だ、お前らも知り合いか?」


「実は去年の冬頃に
僕が転がしたみかんを一緒に拾ってくれて……
あとバレーについても教えてくれたんですよ。」


『バレー、覚えました?』


「勉強中ですっ……!」





ケラケラと笑うAは

懐かしいですねぇ、と武田の横に立つ。


薄らと開かれた目は

こちらに近寄る1人の男を見据えていた。





「おっ繋心か!
相変わらずじじいそっくりの顔しやがって!」


「「!!」」


「お久しぶりです。猫又先生。」





慌てた様に挨拶をする烏養。

Aは軽く武田の肩を押す。





「……!」


『落ち着いて、大丈夫ですよ。』




ふ、と微笑んだAを見て安心したのか

ほんの少しだけ落ち着いて武田は口を開く。





「おっ お電話した武田ですっ!
今日はわざわざ本当にありがとうございますっ!!」


「そりゃああんなにしつこく電話貰ったらねえ!
来ない訳には!」


「すっ スミマセンッ……」


「冗談です冗談!」





わはは、と笑う猫又に

Aは内心イジワルだな、と呟く。





「うちもこの3日良い練習試合ができました。
今日も宜しくお願いします。」


「ハイ!こちらこそ!」





それからスッ……と笑顔を消す猫又。





「……相手が烏養のじじいじゃなくとも……
容赦しねえよ?」


「「……」」





黙ってしまった2人に

去り際、Aが声をかける。





『お互い頑張りましょうネ。』


「ほら早く行くぞA。」


『コーチが連れて来たんでしょ〜!?』


「つべこべ言うな!」


『コーチが自由すぎて。』






すん……とした顔で直井の後を追うA。






猫又の牽制とAの緩和は

いつも良い塩梅である。






『いじめちゃ可哀想ですよ、猫又監督♡』←


「口の減らないマネージャーだな。」


『えへ。』

・→←・



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作者名:沙羅 | 作成日時:2020年3月25日 22時

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